遠くにありて想ふもの
今私が暮らしているのは自分が生まれた街であるが、懐かしいかといえばそうでもない。昔ながらの風景はどんどん壊されて、なんだか違う街のようだ。
私が懐かしく故郷のように思い出すのは、数年前まで子育てに励んでいたある都市である。日常のいろいろな場面で、その街の光景を思い出す。
水平線に浮かぶ島をぼんやり眺めた午後のこと、夏の盛りに下駄を買い子どもに履かせて銭湯に行ったこと、川沿いの散歩道をドレミの歌を歌いながら自転車を走らせたこと、露天で野菜を買ったこと、魚屋で魚を眺めたこと、海辺でやった磯遊び。今となってはもう経験できない、小さい子どもと共に過ごした大切なとき。胸をしめつけるように思い出すのは、そういう平和な過去のひとこま。
何よりも、異郷の私を支えてくれた多くの人たち。その人たちがあってこそ、今の私の平安がある。大切なその人たちと距離を越えて、今でも繋がりあっていたい。遠くにありて、そう想ふ。
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コメント
突然のTBにコメントいただきまして、ありがとうございます。
私もユーミン世代なので、曲名懐かしく見せていただきました♪
今も環八を走れば「カンナ八号線」、夕方になると「翳りゆく部屋」とか口ずさんだりしてしまいます♪
またお邪魔しますね☆
投稿: 萌ぴょん | 2005/06/22 19:51
萌ぴょんさん、ようこそ私の時間へ。
ユーミン世代ですか。思い出の曲がいろいろあるのですね。♪カンナ8号線って、多磨霊園のあたりだとか?先日ある方から教えていただきました。本当なのかな?って今思っていたところです。これからもどうぞよろしく。
投稿: ののか | 2005/06/23 17:22