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2005/06/05

「存在の耐えられない軽さ」「ことの終わり」

まだ下の子どもが小さくて、子育て真っ最中だったころは、好きな映画だって、ドラマだって、滅多に見られなかったのだが、夏休みに里帰りしたときに、夜中に起きて何気なくテレビをつけたらBS2でやっていたのがこの映画だった。

「存在の耐えられない軽さ」(1988.米)。私は、これで、映画にはまった。すばらしい映画、心に残る映画だと思った。にかく、ダニエル・デイ・ルイスがすばらしくて圧倒される。ラストの、白い服のジュリエット・ビノシュとまるでダンスの続きのように階段を上がる姿が、なんだか忘れられない。こんな幸福が二人には待っていたのか。      そして……。

何しろ長いし、歴史問題がからむから、難しい。一言でいえばひとりの男とふたりの女のドラマであるが、ただの恋愛映画と片付けられない奥深い映画。余韻が残る名作である~。

同じく、階段をあがっていくシーンが印象的なのが「ことの終わり」(1999.米/英)。これは、その後有線で映画専門チャンネルを契約して夜中にちょっとずつ映画を見ていた頃に出会った。主演のジュリアン・ムーアが美しくて。秀逸。たんなる不倫物かと思いきや、崇高なテーマ~祈りとか、願いとか、掘り下げて考えさせる、美しい映画だと思う。そして、優しい映画である。あっと驚くどんでん返しが、私には個人的にぐっとくるものがあり、忘れられない一作となった。階段のシーンはこの作品では最初の方なんですけどね、なんだか脳裏に残ってしまって。カメラワークがなんともいえなくって。

とういうことで、これからも私が出会った映画やドラマ、音楽や本のなかから、思い出深いものを少しずつ紹介していこうと思う。

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