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「Dear フランキー」

仕事が早く終わったので、映画を観に有楽町へ行って来た。その名は「Dear フランキー」

内容は重い。もうすぐ10歳になるフランキーは、またもや引越しだというのでうんざりしている。一緒に住んでいるお母さんは、これで最後だっていうけれど、この前だってそう言ってた。繰り返し引っ越している理由は、実は家庭内暴力を振るった夫から逃げ回っているからなのだ。フランキーは難聴である。それも父親の暴力が原因。たまりかねた母親は、小さいわが子を抱えて逃げ出したのである。耳が聞こえないフランキーではあるが、頭の回転はすこぶるよい。得意の科目は地理。世界各国の首都は全部暗記している。実は、世界を旅する船乗りである(ことになっている)父親と文通をすることを何よりも楽しみにしているのだ。彼の部屋には世界地図が貼ってあり、船の航路が画鋲でとめてある。「Dear フランキー」で始まる父親のその手紙、実は母が夫のふりをして書いたもの。世界の珍しい切手が同封してある。ところが母子が新しく住む港町に、父親が乗っていることになっている船が本当にやってくることになったから大変。幼い頃に別れた父親が、きっと訪ねてきてくれると期待するフランキーのために、母親は代役を友人に探してもらうことにする。そしてたった一日だけ金で雇われた父親、過去も未来も無い男がみつかって…。

キアヌ・リーブスの「雲の上で散歩」とか、イ・ビョンホンの「遠い路」など、代役物に弱い私。必ず涙がこぼれてしまう。だって、本当の家族に嘘がばれたら大変、とはらはらしながら観ていると、結局代役が代役ではなく、本物以上によい男で、ヒロインの心をつかむからだ。それが夢があっていいと思う。「Dear フランキー」は、こじんまりとした人間関係のなかで、シリアスな問題を抱えたヒロインが、新しい職場の友人との出会いや息子の成長・謎の懐の大きな男との出会いといった過程の中で心を癒し、新たな一歩へ踏み出す話。DV夫が重病で余命わずかと知りたずねていったところでは、さすがにがくがくした。どれだけ勇気が要ったことだろうか。観終わって忘れられないシーンは、「君が息子を守っているのだ」と代役の夫が言ってくれるシーン。それから、つかの間の父親役を終えて彼が家を出るとき、フランキーの母と長いこと見つめあうシーン。女性の監督らしいなあと思った。

感動した。けれど、完璧な作品ではないと思う。ところどころ?というところもあるから。期待しすぎず、じっくり味わってみたらよい。ひっそりと優しい作品だ。

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コメント

のの母さん、映画館行きですか、、うらやましいです。
うちでもレンタルですが今夜は食事しながら、映画を楽しみました。
でも「7月4日にうまれて」になってしまったのはどうしてなんだろう。
さて「オールイン」のノべライズされたものは、昔の日活や東映京都などで製作された、背景が無国籍都市の匂いが漂う感があっておもしろいですね。

投稿: sada | 2005/07/05 02:25

sadaさんのおうちでは、7月4日でしたか。きっと誰かが見ていることだろうとは思いましたが。トム・クルーズは本物のスターですね。あそこまでいくと、立派です。
オールインは、大好きです。ノベライズは先が知りたくて買ってしまいました。ちょっと賭け事のところが読みづらいけど、すっとぱして読みました。女性ですので、恋の成り行きのほうが気になってしまいまして。外国暮らしの友人が気を利かせてDVDをプレゼントしてくれまして、私は宝物にしています。あの歌も歌えるようになってます。いつか披露したいのですよ、知り合いに。

投稿: ののか | 2005/07/05 15:07

ののかさん、私のほうからもTBさせていただきました。
でもでも、ミスしてしまって、二つも送ってしまいましたので、一つは削除して下さい(「戻る」を押すとこうなります)。申し訳ありません。

>期待しすぎず、じっくり味わってみたらよい

そうですね。見終わってから、あれこれ考えてしまって、またDVDでじっくり鑑賞したい作品です。
それから、TBですが、会社が違うので、少しの違いはあるかもしれませんが、私のTBのアドレスをコピーして、それを、ののかさんの記事の投稿面のTB欄に貼り付けて送信すると、できると思うのですが…。

投稿: ミント | 2005/07/26 10:14

ミントさん、ようこそ。

この映画、心に残っています。本当は絶賛したいのですが、控えめに感動を伝えたい、そんなひっそりしたところがいいと思っています。

TBですが、今度は成功しました。初めてだったので、ご指導ありがとうございます。それから、いただいたTBは一つ削っておきました。

ミントさんというお名前は、透明感があって知的でいいですね。ブログのほうも楽しませていただきました。これからもどうぞよろしく。

投稿: ののか | 2005/07/26 18:30

ののかさん、TBありがとうございました。ちょっと催促してしまったような気が、しないでもないです(^^;)。削除のほうもすみませんでした。
ミントという名をほめてくださって、ありがとうございます。チョコミントのアイスが好きなのと、ミントティーのホッとした感じが好きなので、つけただけなんですけれど(^^)。

身分証明書が診察券でいいなんて、ちょっとビックリです。でも、それって、逆にこわいですよねえ。適当に作れそうですもの。

これからも、ののかさんのブログ楽しく拝見させていただきます。

投稿: ミント | 2005/07/27 15:24

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» 優しい映画「Dearフランキー」 [記憶の鞄]
「Dearフランキー」  (2004年 イギリス映画) 監督・プロデューサー・脚本が、女性による映画。 細やかな描写がいかにも女性監督の作品らしい。 どこかモノクロ映画を思わせる静かな語り口で、終始、抑制が利いている。 スコットランドの海の風景も、とても印象的だっだ。 少年フランキーの父親への慕情と、フランキーを見守る母親リジーの心の葛藤を描いている。 リジー役のエミリー・モーティマーは撮影時、妊娠5か月だったそうだ。そんな時期でもGパンがはけるなんて、さすが女優さんです! そ... [続きを読む]

受信: 2005/07/26 09:46

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