仲直り
夕方保育園に娘を迎えに行ったら、朝結ってあげた髪がほどけて汗びっしょりだった。暑いので、輪ゴムで前髪を一つに、後ろはお下げに結いなおす。途端に娘が、前髪を抑え泣き出した。どうしたの?と聞くと、Mちゃんがまた(馬鹿にして)笑った!とパニック状態で泣き喚く。
またか、と思った。保育園では、危ないという理由でピン止めは禁止であるので、前髪がわずらわしくなってきたら、切るかゴムで結わえるしかない。私は結わえる派である。が、娘はそのたびに、「ちょんまげ、ちょんまげ。」とかなりしつこくからかわれていたのである。ある時から、絶対に前髪をいじらせなくなってしまった。誰に言われたのか訊くと、Mちゃんと腕白坊主の名前が出てきた。Mちゃんとは仲はよいのだが、かなり強い女の子なので、そういう時は逆らえないらしい。前髪のことを笑われたうっぷんが鬱積していたのだろうと思うと、かわいそうでならない。
思わず私は、親の出る幕ではなかったのかもしれないがMちゃんにむかって、「なんで笑うの!それがいやで泣いちゃったでしょ!」と大声でしかりつけた。ところが…今度は泣いてしまったのは、Mちゃんである。「私はやっていない。一生許してやらない。」ときた。なんじゃそりゃ。
私はそんなにすごい剣幕だっただろうか?しかし、笑ってないといわれたら、謝るしかないので「勘違いだったらごめんなさいね、でも前にやられたことを思い出してこっちは泣いてるのよ。」と声をかけたが、本人同士の話になるまで待つこと15分。やっと泣き止んだ娘が近づいていってMちゃんにかけた言葉が「ごめんね。」。なんじゃそりゃ。謝るのはあんたじゃないでしょ、と母親としては思ってしまう。馬鹿にしたほうが悪いに決まってるでしょうが。そこで謝るからあっちがつけあがるのよ!と怒りが再燃。娘の心に寄り添って考えれば、Mちゃんに嫌われるのが一番こわいのであった。
全く冷静になれない私。今朝も息子でてこずらされ、夕方は娘にてこずらされ、今日は本当に疲れた一日だった。
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コメント
すまない、読んでしまいますた。あたしはM子ちゃんの親の顔がみたい、娘さんのほうが冷静というか肝が据わってるというかやさしく育てられたと思います。近所にやたらと噛み付く男の子がいて、娘は腕に歯型をいくつもつけて帰った時期がありましたが、一度その子のうちに私もついて行ったら何人も被害者がいて他の子はあたりまえ紫色に変るくらいかまれたのだから泣きます。ところが娘は全然泣かない、そしたらその子の親が言った一言「ルーシーちゃんは噛まれても全然泣かないから家の子がやめないのよ!」謝るのではなく泣かないルーシーが悪いときた、流石に頭にきて「かえろ!」普段から「ごめんなさい」と言う言葉を聞いて育ってないのでは・・娘さんの「ごめんなさい」がM子ちゃんに響いてくれたらいいのだけれど・・
投稿: 翔子 | 2005/07/29 23:09
翔子さん、いらっしゃいませ。
なに?ルーシーちゃんは、噛み付かれても泣かないお嬢様だったのね。すぐに泣いちゃうわが娘とはすごい差です。それにしても、泣かないからって噛み続ける子は困り者。またその親の言い草。なんですかそれは!
子ども相手にハラを立てていた私、相手が親だったらどうなっちゃうかと、どきどきするお話でした。
それにしても、私はなかなかごめんなさいが言えない子どもだったので、娘がごめんなさいと言える子どもに育っていることは喜んでいます。娘は、自分と親の勘違いを詫びたのです。
おおごとになってしまったけれど、また仲直りが出来るといいなと思っています。
投稿: ののか | 2005/07/30 06:07