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2005/10/21

『佐賀のがばいばあちゃん』

漫才師のB&Bの島田洋七が書いた。貧乏だった少年時代、原爆投下の広島の母の元から、佐賀に住むおばあちゃんに引き取られた8歳の少年が、がばい(すごい)おばあちゃんと明るい貧乏生活をする話。もちろん、実話である。

私には、生まれたときからおばあちゃんがいなかった。血の繋がった祖母は二人とも他界していた。祖父も同様である。だから小さい頃、お年寄りにどう接したらよいものかわからなかった。電車やバスで席をゆずろうにも、どのくらいからが年寄りで、どのくらいの人が席に座るほどしんどいのか、まったくわからず、戸惑ったものだ。

だから、こころならずも母親から引き離され、想像を絶する貧乏生活をしているがばいばあちゃんと暮らすことになった主人公のことを、うらやましいと思う。まさに抱腹絶倒。笑いの合間に、心を打つエピソードが満載。ほろっときて涙が出ては笑い、笑いが出ては涙し、あっという間に読み終えた。とくに、スーパーマーケットの陳列棚のように食べ物やら下駄やらが流れてくる川の話とか、運動会の弁当の話は忘れられない。

物事のとらえ方次第で、人生は決まるのだ。おばあちゃんや周囲の大人や友だちに心でしっかり支えられた経験。これを豊かと呼ばずに何と言おう。お金や物でははかることのできない、本当の豊かさ。その豊かな人生をこうして人に語ることができるということ。すばらしいと思う。

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コメント

ののかさんも島田洋七さんのおばあちゃんに感動されたんですね。
私も以前、新聞記事を読んで、すごいなあと感心しました。
ブログに書いていたので、TBさせていただきました。

>これを豊かと呼ばずに何と言おう。
そうですよね。貧乏でも心は貧しくはない。
豊かさは、お金では買えないということですね。

投稿: ミント | 2005/10/21 10:43

ミントさん、コメントとTBありがとうございました。
本当に、面白いエピソードとほろっとさせられるエピソードが盛りだくさんで、面白い本でした。このお話の頃は60代だったおばあちゃんも、数年前91歳で亡くなったそうです。

投稿: ののか | 2005/10/21 19:50

sadaです。
以前に家人が図書館で借りて来たのでさわりのところだけ読みました。逞しさは何時も具えてなければならないと強く思いましたね。

投稿: sada | 2005/10/21 23:09

sadakichiさんへ。
これは、結構有名な本なんですね。
徹子の部屋で紹介されたりして、在庫がなくなるまで売れちゃったそうです。私が読んだのは、昨年文庫本になったものです。

このがばいばあちゃんっていう人は、長持ちを持ってお嫁に来た、品のよい育ちのよい人だったそうです。それだけに、夫に先立たれてから7人の子どもを掃除婦をしながら育てたという貧乏は辛かったでしょうけど、教養があるだけに、それをユーモアに換えて暮らすことが出来たんだろうと思います。たいしたものです。

投稿: ののか | 2005/10/22 08:29

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今日は、この間、新聞とテレビで、スゴイなあと感心したおばあちゃんとお父さんの話をしたい。 まず、5月7日の朝日新聞「島田洋七さんからあなたへ」と題した記事。 島田さんは7歳の時、家の事情で、佐賀のおばあちゃんの家に預けられたそうだ。 そのおばあちゃん、島田さんがお腹が減ったというと、「気のせいや!」「夢や」といい、「腹減るから、外に行くな」とまでいっていたらしい。 お金がないから我慢して、というのではなく、こんな風にいってしまうおばあちゃん、あなたはなかなかスゴイ方です!  想像力... [続きを読む]

受信: 2005/10/21 10:22

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