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2005/11/05

『わたし いややねん』

『わたし いややねん』(吉村敬子・文 松下香佳・絵)(偕成社 1980)

図書館で、他の本の間にひっそり埋もれていた本。タイトルにひかれて借りてきた。寝る前にちょっとひらく。車椅子の表紙。中も全て大きく描かれた車椅子の絵。脳性麻痺の作家の文に、いつも彼女の車椅子を押してくれる友人がつけた絵。シンプルで、やさしくて、強い本。

わたし でかけるの いややねん………みんな じろじろ見るから いややねん………先生が いわはった 「強い心を もちなさい 強くなりなさい」って

吉村敬子は、いろいろ考える。強くなるにはどうしたらいいか。でも いきついた言葉はこれ。

そやけど なんで わたしが 強ならなあかねんやろーか

私たちはみんな同じ人間だ。不自由なところがあろうがなかろうが、見た目が皆と違おうがどうだろうが。私は子どもたちに、想像力を持ってもらいたい。この絵本を読まなくたって、じろじろ見られた人の哀しみをわかる心を持ってもらいたい。でもこの絵本を読んだなら、きっと誰だってわかるはず。どんなにじろじろ見られることが嫌なことか。私が心がけていること。それは、ちょっと違う人がいたとき、好意ある無関心をよそおうこと。

以前読んだ本を思い出した。

ジロジロ見ないで

これも考えされられる本である。

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コメント

yuzukiさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
嬉しいです(~o~)。
チャレンジする心
最近、こんな本も斜め読みしました。
ハンディを抱えている人が、自分を肯定できなくて苦しんでいる記述に目が奪われました。社会からどんな言葉を投げかけられているか、
読んで手が冷たくなりました。
本当に身につまされたのです。
これもよい本でしたよ。

投稿: ののか | 2005/11/06 20:12

はじめまして。日曜日に、吉村敬子さんのお話を聞いて、
「わたし、いややねん」を朗読してもらって、もっと知りたい! 
との思いから検索して、こちらの頁にやってきました。

私自身は、自閉症のこの親であり、何でわたし(ら)が
強くならなあかんねん? やさしくなってくれるのは
世間のほうなんちゃう? みたいな思いは常々あります。

一方で、世間は、こんな風であるのなら、世間はまだまだ
赤ん坊でもの知らずやねん、そこで生き抜こうとするならば、
あんたが強くならなあかんねんで、と言われれば、そうかー
と思うんだよねー、と思いました。

ずいぶん以前に出版された絵本を巡って、いろいろ気づきの
あった一日でした。

さて。

また、これをご縁として、遊びに来させてくださいねー!

投稿: アッキー28号 | 2008/08/11 20:15

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