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2006/01/15

メメント・モリ

昨秋、自分の葬式のことを考える機会を与えられた。私の教会で配られた、一枚の紙。「メメント・モリ」。葬式で歌って欲しい讃美歌や、好きな聖書の箇所などを書いておくもの。私はまだ、書き込んでいない。

さて、私はどの讃美歌を歌って欲しいだろうか。今日の礼拝で歌った讃美歌の291番♪主にまかせよ汝が身を。歌いながら、気に入った。讃美歌集を見なくても歌える、歌いなれた曲だけど、今日は心に響いた。ひとつはこの曲にしよう。先週ある牧師さんが説教の中で、自分はドボルザークの曲を聴いて、これがいいと思いCDを買い、さっそく葬式の司式を頼もうと思っている牧師に送っておいたとおっしゃった。いろいろな準備の仕方があるのだなと思った。

金曜日に図書館でひとやま本を借りてきたのだが、その中の一冊を教会帰り公園で子どもたちを遊ばせながら、ベンチで読む。

千の風になって
新井 満日本語詩
講談社 (2003.11)
通常2-3日以内に発送します。

新井満さんの旧友の川上耕夫人の死がきっかけになってできた本である。川上桂子さんは、私の子どもが出た幼稚園の保護者でもあった人。36歳で乳がんにかかり、手術は成功したものの、9年後、今度は脳腫瘍となったその女性は、それから3年後2回の大手術もむなしく夫と子どもを遺して永眠してしまう。

a thousand winds は、新井さんによれば作者はインディアンと思われる、作者不明の一編の英語詩。新井さんがその詩と出会ったのは、その女性の追悼文集の中で紹介されていた日本語訳であった。その後長い時間をかけて新井さんのなかに構想が膨らみ、やがて原詩にたどりつき、彼はそれを自分で日本語の詩にしてメロディをつけCD化(たった30枚)した。

そのうちの1枚は、川上さんに贈られ、新井満訳詩作曲歌唱のそのCDは、その川上桂子さんを偲ぶ会で初めて披露された。そして多くの人に感動をもたらしたということである。新井さんは、自分の葬式のときにもこの曲を流して欲しいと、妻に頼んだということだ。

話はここで終わらない。その後残りの29枚のCDは、喪失を体験した様々な人に贈られた。最後の1枚はというと、新井氏の知人で朝日新聞の「天声人語」を書いている小池さんという知人に贈られた。昔からの知り合いであった二人があったときに話題に出て、興味をもった小池さんが欲しがったので譲ったということである。小池さんはこのことを、天声人語に書いた。読者の反響はすごかった。かくして、新井氏は、原詩がいままで海外で、実に多くの人に知られた有名なものであったことを知るのである。人々が大切な人を亡くしたときに、この詩によってどれだけ多くの慰めを得てきたかを。それが日本では天声人語によって、新たに多くの人の知るところとなり、それをきっかけに本ができ、CDも新たに作られた。

人が死んだらどうなるか?以前このブログでも書いたことのあるテーマだが、私は死んだら、天国に先に行って、一足先に逝った人たちとそこで再会し、今度はこれからやってくる大切な人たちのことを見守っていたいと思っている。その姿は、風のようであるかも知れない。それは、なってみないとわからないことである。

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コメント

ののかさん、こんにちは。
私は密かに「主よ人の望みの喜びよ」がいいと思っているのです。
でも、仏式の葬式にはあいそうもないので、実行できるか微妙ではあります。
「千の風になって」は心が洗われるような詩ですね。
いつか、私もこんな詩が書けたらいいなあ、なんて思ってるんですよ(^^)。
新井さんが、これに曲をつけて歌ってらしたというのは、初耳です。
どんな歌になっているのか、とても気になります。

投稿: ミント | 2006/01/16 11:42

ミントさん、こんにちは。
♪主よ人の望みの喜びよ もいいですね。
仏式だとどうかしら。お別れの会なら、出来るかも…。
「千の風になって」の新井さんのCDは、
私も聴いたことがないのですよ。
どんな感じなんでしょうね?

投稿: ののか | 2006/01/16 21:30

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