山鳩
ほっとする鳥の声。それは山鳩の鳴く声。むかし日曜日になると昼まで布団で過ごし、妹とお菓子を食べながら本を読んだものだった。あのとき家の裏の木の枝で、ポーポーと鳴いていたのは山鳩。この声を聞くと、あの平和な時間が甦る。
今朝その鳴き声が、どこからともなく聞こえてきた。息子があそこにとまっているよ、と家の前の電線を指差した。見上げると1羽の山鳩が、2本の電信柱の真ん中らへんで鳴いている。ここからずっと年を経て、息子が山鳩の声を聞いたとき、思い出すのはどの情景だろう。
仕事帰りに自転車にまたがり、さあ出発とペダルを踏んで空を見上げたら、空を横切る電線に、またもや山鳩がとまって鳴いていた。朝夕山鳩さんに慰められて、心が穏やかになってきたのを感じた一瞬だった。
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