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2006/07/04

寄付

先日、新聞やニュースでとある文化人が逝去したと報道があった。その文化人は、私の学生時代の友人のお父上であった。学生時代その友人は、あの文化人の娘ということで、名字のせいもあるけれども一目置かれていたような気がする。彼女も父親の名前に負けず劣らず努力家であり、今は家庭を持ちながらも一線で働いている。偉いなあと思う。

とはいえ卒業以来かれこれ20年もたとうとしているので、年賀状のやりとりもここ最近は途絶えていたのだが、私はお父上のことでその友人が力を落としているだろうと気になった。丁度中学時代からの友人が、その件で電話をよこし、お花でも一緒に贈ろうかと声を掛けてくれた。それもいいなと思った。他に誰に知らせようかという話になって、外国に暮らしている2人の友人の名を思い起こした私は、その2人への連絡を買って出た。

1人はカナダに住む友人。もう1人は上海にいる友人。2人ともメールでときおり連絡をして、帰国時には必ず会う学生時代の友人である。カナダの友人はすぐに返事をくれて、一緒に何かするのは賛成であるが、こちらではよく故人ゆかりの団体などに寄付をするという方法があると教えてくれた。気持ちのある方は○○という団体に寄付してください、と遺族が新聞広告を出すのだそうだ。日本ではそういう習慣はないけど、悪くない方法だと思うのよ、とのこと。なるほど、と私は思った。上海の友人も賛成してくれたので、日本の友人たちとは別に、3人でその文化人ゆかりの団体に連絡をとり、振込先を聞いて、こころばかりではあるけれど寄付をした。3人のうちの1人が、遺族である友人のメールアドレスを知っていたので、私たちなりにお父上に敬意を表し、哀悼の意を示すために○○に寄付させてもらったと連絡を入れると、とても喜んでくれたようなので、よかったなあと思ったところ。

葬式があるたびに、故人を偲び遺族を慰める集まりや贈り物について考えるのものだが、海外の友人に教えてもらったこの方法は、なかなかよいと思ったので、ここに記す。

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コメント

ちょっと関係のないお知らせでごめんなさいね。上海にいらっしゃるお友達に、こんな文庫がありますのでご利用になってみてください。
http://nijibunko.chinadoor.biz/
上海虹文庫です。ぜひどうぞ。
ののかさん ごめんなさい。

投稿: マーガレット | 2006/07/04 22:22

頂いたものを「寄付」という形にするって、今、初めて知りました。
「故人の意志により、香典は頂きません」というのは関西ではよくありますが。

今、私がいる地域は 葬儀がものすごく派手。香典の額も半端じゃありません。
「頂きません!」というのもなんだか切り捨てるような気持ちがしてたんです。

寄付・・・いいですね。
ユニセフとか誰でも知っているような団体に寄付すれば下さった方も安心でしょうし、うれしいのではないか と思いました。 

投稿: グレイス | 2006/07/05 08:21

yuzukiさんへ。コメントありがとうございました。寄付にもそういう方法があるのですね。返礼が礼儀と思いがちですけれど…。

投稿: ののか | 2006/07/05 12:21

マーガレットさんへ。了解しました。お子さんが2人小学生なので、きっと役に立つと思います。

投稿: ののか | 2006/07/05 12:24

グレイスさんへ。習慣や風習がまるきり違う地域で暮らすというのは、大変ですね。冠婚葬祭って、郷に入れば郷に従え、とわかってはいてもできないこともあるはずですし。昔ながらの良さもあるのでしょうが、誰もが納得する方法や合理的な方法も、これからは考えられてもいいと思いますね~。

投稿: ののか | 2006/07/05 12:28

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