「ひまわり」
泣ける映画を見たくて、1970年の「ひまわり」を観た。戦争と平和について考える8月…そして向日葵の咲く8月にこの映画を観て、いろいろな重い思いにとらわれた。
戦争さえなかったら、出会わなかったであろう男女。主人公を演じるのは、ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニ。太陽の町・ナポリで戦争が嫌で休暇欲しさに結婚する2人。12日間の、甘い新婚休暇ののち、男は妻と離れ離れになるのが嫌で徴兵逃れをしようとするが、見破られてしまい、結局危険なロシア戦線に送られることになる。しかし何年たっても、やがて戦争が終わっても、夫は帰らない。
妻は夫の生存を信じて、ロシアはウクライナに旅立つ。ロシアの農民や無名の戦士たちが眠る、一面の墓や果てしなく広がるひまわり畑。ヘンリー・マンシーニの悲哀に満ちたメロディ。新婚時代とはうってかわって、厳しくやつれた表情の妻が遂に探り当てた真実とは?
人というのは、思わぬ方向に運命に翻弄されて生きていく存在なのだ。永遠なんて無い。変化してしまうものなのだ。受け入れがたい、厳しい現実を、それでも人間は、生きていかねばならないのである。太陽をあびて大地にたくましく咲き誇る、ひまわりの花のように。
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コメント
私も昔見ました。とっても切なーくなりますよね。ソフィア・ローレンがヒマワリ畑をバックに映っていたシーンが忘れられないです。
私ももう一回見たくなりました。
投稿: かげまる | 2006/08/11 00:31
かげまるさん、こんにちは。
ソフィア・ローレンが、美人なんだけど気迫があって、なんだかものすごく怖く見えました。
夫の命を救ったロシア女性が、可憐なのにしたたかなのと対照的でしたね。
投稿: ののか | 2006/08/11 09:30