詩のこころを読む
読書感想文をまだ書いていない息子。
塾の夏期講習で、忙しい息子。
眠りに着く前に、ふと思い立って、詩集を手に取り、
声に出して読む。
気持ちが乗ったのか、息子が今度は、朗読する。
『雨ニモマケズ…』
とても気持ちがこもっていて、上手だ。
幾つか読む。
私は、心が和む。
私は、『便所掃除』を読む。
子どもたちは、笑い転げる。
「面白いだけじゃないのよ。
心を静かにして、聞いていてね。」
(なんてすばらしい言葉…)
私は、詩をこころから味わう。
その後も、幾つか読んで、深く味わって、明かりを消した。
暗くなったところで、言葉の余韻を楽しみながら息子と何を話そうかと思ったところ、その後の展開がびっくりだった。
何を言い出すのかと思えば、
「抒情詩というのと、叙事詩と言うのと、叙景詩というのがあってね…」
という、塾で習った知識の披露なのである。
たった今まで、情緒たっぷりに詩を読んでいた息子は、
一体何を感じたのだろう。
私は一体、何をしているのだろう。
母親としてこどもたちの大切な身体と心を育むために、
毎日会話し、食事を作っているつもりなのだけど、
祈りをこめて、成長の手助けをしているつもりなのだけど、
見当違いなものが育ってしまっているのかもと、
心配になった瞬間だった…。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
yuzukiさんへ。
以前読んだ『佐賀のがばいばあちゃん』にしたら?という私のアドバイスは無視され、彼は再び熱心に『博士の愛した数式』を読み始めています。わかるんでしょうかね?江夏とか野球のルールとか、理解できないと思うんですけどね、算数大好きだから、これに決めたっていうんですよ。まあ、もう口出ししませんけど、間に合えばいいなあって思っています…。(因みにここらでは、夏休みあけるのは31日です…)
投稿: ののか | 2006/08/22 20:47
yuzukiさんへ。
息子、およそ300ページのうち、まだ70ページだそうです。
無謀だよね~どうするんだろうか?
まあ、気の済むようにしていただくしかないんですけど…心配です。
『がばいばあちゃん』なら易しいから大丈夫だと思ったんだけど、感想文は書きたくないって言い張るんですよ~。
投稿: ののか | 2006/08/23 20:52