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2006/10/06

三浦哲郎『母の微笑』

私が作家・三浦哲郎に出会ったのは、日経新聞の「私の履歴書」に自叙伝を綴っておられたのを読んだのが最初だ。とても味わいのある文章であったのと、生い立ちを中心に書かれた内容があまりにも心に響いたので、私はそれ以来忘れられないでいた。その文章を元に作られた本が出たのを知り、私はすぐに手に入れた。それがこの本。装丁がとても感じが良い。私が持っている本の中では一番美しいから、今でもお気に入りである。

母の微笑
母の微笑
posted with 簡単リンクくん at 2006.10. 6
三浦 哲郎著
講談社 (2001.10)
通常2-3日以内に発送します。

ところが最近調べてみたら、この人の随筆は高校の教科書にもよく出てくるという。私の場合は出会ったことはなかったのだが、一番有名で人びとに親しまれているのは「春は夜汽車の窓から」(笹舟日記より)ということ。そして今私は、その『笹舟日記』を読んでいる。なるほど、味わいのある文章が並ぶ。私はこの人の文章が好きだ。とてもいい。ということで、今日の帰りにも本屋で2冊、三浦哲郎の本を購入してしまった。忍ぶ川ユタとふしぎな仲間たちである。因みに私は、栗原小巻の映画と劇団四季のミュージカルは、名前は知っているがまだ見たことはない。

ところで私はなんで『母の微笑』に出会ったときに、もっとほかのこの人の本を読もうと思わなかったのだろう。こんなに自分の心に響くものに出会うことは、なかなかないのに。たぶんあの頃の私はこの魅力に気づくことはできても、心がとても疲れていたのだろうと思う。そして今は毎日疲れたり困ったりいろいろあるけれど、自分の心を耕すゆとりが大分生まれてきたのだろう。そんなことを思いながら、本を読む私である。

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コメント

ののかさん、こんばんは。
素敵な本を手に入れられましたね。
三浦哲郎は好きな作家ですが「忍ぶ川」と「ユタ~」しか読んだことはありません。
ごく若い頃に読んだのですが、本って出会いの運がありますからね。良い時に読んだなぁと思っています。
たった2冊でも心に深い印象を残しました。
ののかさんにとってはどうかしら。また感想をお聞かせ下さいね。

投稿: ねじっこ | 2006/10/06 23:19

今晩は。
「短篇の名手」の印象が強くて、長いのはあまり手を出してません。「白夜を旅する人々」ぐらいでしょうか。
もう一度「ふなうた」とか「わくらば」読んでみようかな。
良い機会になりそうです。

「忍ぶ川」は映画観ました。美しいですよ、若い栗原小巻。
象印だったかのCMの笑顔とは違ってました。
凛とした美しさをたたえた女性なんだなと見識を改めました。


投稿: sada | 2006/10/07 18:49

ねじっこさん、こんにちは。
秋らしい天気が続いていますね。
コメントどうもありがとうございます。

三浦哲郎は、なんというか、キレイな文章なのでさら~っと読めるんですが、心に深く残るのです。読み終わりましたら、感想をUPしますね…。

投稿: ののか | 2006/10/08 09:58

yuzukiさん、おはようございます。
こちらは爽やかな秋空が広がっています。

>本も言葉も必要なときに
(吸収できるときに)
与えられるそんな気がする今日この頃です。

そうですね~そんな感じが私もしてきましたよ!
連休の旅、お楽しみくださいね!

投稿: ののか | 2006/10/08 10:00

sadakichiさんへ。

>「白夜を旅する人々」
次はこれ、と思っています。

読書の秋、文化の秋、食欲の秋は、これからですね(^^ゞ。

投稿: ののか | 2006/10/08 10:02

初めまして。轍と申します。
「三浦哲郎」を検索していてこちらに参りました。
学生の頃に三浦さんの「忍ぶ川」と出会い、日本語の美しさに惚れ込み、以来20数年信頼し続けています。
こういう記事に出会えてとても嬉しいです。

お父さんが亡くなられたことを最近の記事を拝読して知りました。
見ず知らずの者ではありますが、ご冥福を祈らせてください。

素敵なブログタイトルですね。
では。

投稿: | 2008/04/09 20:42

轍様。
コメントありがとうございます。
三浦哲郎、何度読んでも味わい深いです。
先輩にめぐりあえて嬉しいです。

轍さんのブログも訪問させていただきました。
これからもどうぞよろしく。

投稿: ののか | 2008/04/11 06:17

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