共感
息子が小学校6年生になった。昨年度は後半不登校になり、本人が一番苦しかったろうが、見守る親もはらはらさせられた。今年度はまだ始まって数日だけれども、きちんと時間通り登校している。
一昨日寝る前に、息子が国語の教科書を見せてくれた。ここを読め!と言う。眠いからあしたね、と断ったけど、今どうしても読んでくれという。見ると、教科書の為に書き下ろしたと思われる重松清の短編である。
「カレーライス」という題名である。ひろしという小学校6年生が主人公で、この子がゲームを30分したらやめるという家のルールを守らなかったために親に注意されても謝らないことをめぐり、母親とひろし、父親とひろしの会話や心理が描かれている。父親に謝れないひろしの気持ちに、息子はとても共感し、その部分を私に読んでもらいたかったようである。
自分が悪いのはわかっていても謝れない子どもの気持ちが、どうして大人なのにこんなにわかるのかなあと、重松清のことを息子はいたく感心している。僕はひろしの気持ちが、すごくよくわかると言う。そんな息子が私にこの短編を読ませてくれたことで、おやこの関係が少し密になったような気がした夜だった。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
ののかさん、こんにちは。
息子さん、このまま順調に通えるといいですね。
それにしても、ののかさんの息子さんは、偉いですね。もう、しっかり国語の教科書を読んでらして、重松清のことに感心しているなんて。うちの息子の小学校時代のことを思い出すと、雲泥の差です。小説の内容を、親子でお話できるなんて、本当に羨ましいです。
投稿: ミント | 2007/04/11 09:37
おひさです。
その短編一度読んでみたいです。
「五官」をフルに働かせてあげてチョ−ダイネ!
お兄ちゃんの「男」の気持ちも段々に察してあげて下さい。
投稿: sada | 2007/04/12 02:16
ミントさんへ。
息子は私に、ゲームのやりすぎをいつも注意されているので、主人公の境遇に非常に同情したようです。私はゲームの面白さなんてちっともわかりませんしわかろうともしないので、そういうところで共感してもらいたいのかもしれないです。
学校へは毎日、青息吐息で通っています。頑張っていて見ているのが大変ですが、いろんな話を聞いてあげて、あとは美味しいご飯を食べさせてあげることしか、私にはできないんですよね。
投稿: ののか | 2007/04/12 05:59
sadaさんへ。小さくとも「男」にはプライドがあるのですね~。だからこれからは、とっちめることは止めようと思いました。目先をかえて、一緒にカレーをつくろうということに、目下のところではなっています。この短編は、陰湿ないじめなどは出てこないので、爽やかに読めます。『ナイフ』など読んでみましたが、私は気分が落ち込みました。この作家が手加減せずこの頃の子どもの世界を描いているからです。考えさせられることが、沢山ありました。。。
投稿: ののか | 2007/04/12 06:03