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2008/06/28

みちでバッタリ

これは、岡真史という12歳で自殺してしまった詩人の詩のタイトルである。収録されているのは、『ぼくは12歳』という有名な詩集。私はこの詩だけはずっと以前から知っていて、とても純粋でいいなあと思っていたのだが、先日古本屋でこの詩集をみつけて買ってきた。12歳といえば、息子と同じ年だなあと思って。

読んでみると、彼の感性がそのまま伝わってくるような詩の数々。惜しい。この人がなぜ死を選んだのか、遺された親たちはノートに書かれた詩のむこうに、何を思い悔やんだのか。あとがきは母親、父親によって書かれている。私は母親だから、特にこの詩人の母親の文章を読むと胸が痛くなる。遺された親の悲しみ、後悔が伝わってくるからである。

そして私は考えた。私は息子の心の中を、とても知りたいと思っているけれど、いくら血が繋がっていても息子は私とは違う人間なのだから、知りたいと思ってもわからないのが当たり前なのかもしれないと。反抗期を迎えた子どもが心を開かなくなって、不安や焦りを感じない親はいないだろう。しかしやがて時が過ぎ大人になったわが子を見て、ああ、いつのまにかひとまわり大きく成長したのだなあと、親たちはみな思うのであろう。だから、死なないでほしい。生きていてほしい。私の子どもたちがどんな理由があろうとも自分で死を選ぶという残念な選択をしないように願う。昼間にどんないさかいをしたとしても、夜にはすやすやと子どもたちが眠る寝息を聞いて、ああ幸せだと思っていたい。

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2008/06/26

みんなちがってみんないい

今日は雨戸を開けたら、外はそぼふる雨。このごろ台所に出てくる蟻んこも凍えるほどの、気温の低さ。こりゃなんだ?これじゃあプールの授業はありえない。さぞかし娘ががっかりするだろう。プールカードを書く手間が省けて親としては楽だけど。

中学の息子は、今日も学校は休む。あきらめている私は、いらいらしなくて済む。「行くの?行かないの?」と毎朝聞いてたころが、とてもしんどかった。もう行かないと決めてからは、本当に楽。せっかくつくったのに弁当が無駄になった!とむかつかなくてもいいし、いちいち先生に電話で謝らなくてもいい。ああ、楽だ。楽だ。今はとってもいい感じ。息子から、とても美しい自然のなかでのんびりするいい夢を最近また見るようになったよ、なんて聞かされると、つくづくこの子が通学するのは無理なことだったんだろうと思えて、可哀想になったりする。ムキになって通わせようとした自分を、責めたりする。本人が頑張ろうとしていたから応援したまでだが、私も今度こそ、と思っていたし。無理やり車に乗せて、校門でぽい!なんてこともしたし。私は仕事を辞めたくないから、ぎりぎりの時間をやりくりして精一杯だったのだけど、息子にしてみれば、そこまでつれてきてくれたんなら何で中に一緒に入ってくれないの?困ってるのに!と私を恨めしく思ったことだろう。

息子は、世間と同じようにしていたほうが目立たないから楽だけど、同じにできないから苦しかったのだ。仕方ない。無理はやめよう。諦めなくちゃ。世間並みにできなくたって、あなたはあなた、わたしはわたし。

先日娘のクラスの授業参観に行ったら、国語の時間に先生が「みんなちがって、みんないい(金子みすず)」という言葉がすばらしいと教えていた。本当にみんながそう思ってくれる世の中だったら、どんなにすばらしいかと私も思う。だけど世間はそうは思ってくれない。ちょっと違うだけで「あの人変。」と思われる。だから生き辛い。不登校の子どもの母は、世間の目が気になる。運動会のランチタイム。パパがいないので人目が気になる。気にしなきゃいいのに、気にしているのは私。でもなんだか、しんどいの。

「みんなちがって、みんないい。」これは本当のこと。わかる人だけがわかればいい。あなたはあなた。わたしはわたし。ありのまんまが一番いい。

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2008/06/24

平和に暮らす

思春期なうえに中学登校が困難になった息子は、私とほとんど口をきかない。夜も遅くまで起きているし、朝は起きられずに布団にはいったまま。もちろん私は心配だけど、私のつくるごはん以外はなんにもうけつけないから、息子の相手はほかのひとにしてもらっている。

だけど、ちょっとは話がしたいから、昨日は下の子を寝かしつけたあと自分が眠り込むのを我慢してまた起き出した。そしたら、風呂をきれいに片付け、テレビのニュースをつけっぱなしにして、手元でゲームをしている息子が居間にで~んと座っていた。私はその横にねそべって、ずっとテレビを見ていたが、息子はずっとゲームをしていて話し相手にならない。いい加減にしろ!と思ったけれども、がみがみ言ってもも効果はないのだから、せめて日付が変わる前にやめたほうがいいと思うわ、ほどほどにしないと私も心配よ、とだけ何度か繰り返したら、日付が変わりそうなときになってようやくスイッチを切った。何時間やってるんだ!大ばか者め!と言いたかったが我慢して、これでやっと静かになった、貴重な時間だわいと思いちょっとだけおしゃべりをした。

「願い事が三つかなうとしたら、何を願う?」と尋ねると、「ん~そうだな~。一つ目に、まず三つだけという願いごとのルールを変えて、いくつでも願いがかなうようにするな。いままで昔話でも何でも、なんでみんなそういう願い事しないんだろう?って思ってたから。」と得意げな顔をする息子。なるほど、そうきたか。「それはグッドアイディアだわ。思いつかなかったな。でもさ。それを言ったらこの話はここでおしまいになっちゃうじゃん。だからちょっとそれはなしにして、普通に三つ願いごとすればかなうということにしたら、何を願う?」ともう一度訊いてみた。すると、

「政治家たちやこの世のひとたちをみんないい考えを持つように変えて、世界を平和にする。」「そうすれば地球もずっと長続きするから、そしたら今度は太陽が、いつまでもいつまでも今のように輝くようにお願いする。」「それで喧嘩や戦争がない平和な生活をみんなができるようにお願いする。」と息子が答えた。ちょうどニュースでは、沖縄戦の語り部が、悲惨だった地上戦の様子を語っていた。息子の貴重な思いつきを知ることができて、昨日の夜はほんわかと眠ることができて、うれしかったな。

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2008/06/23

詩の理解について

私は詩が好きである。子どもにも楽しめる詩集が我が家にいくつかあるなかで、小学校の娘が気に入っているのは『ポケット詩集』。「くまさん」が特にお気に入りで、くすくす笑いながら暗唱している。

私はそれをにこにこ聞いている。

すると中学の息子が、「僕は本当に、詩が苦手なんだよ。普通の人って、詩を読むとどんな感じがするのかな?テレビ見てるみたいに、映像が目にうかぶのかな?僕には絵が浮かんでこないから、詩のどこがいいのか、ぜんぜんわからないんだよ。」

私は言葉を飲み込んだ。発達障碍のある息子。彼は言葉からの想像力が働かない。行間が読めない。だから普通の人に普通にわかることが、わからない。

私はかわいそうな気持ちになったが、息子が自分特有の認知の世界を自分の言葉で私に伝えてくれたことを、嬉しく思った。偉いぞ息子。そうやってこれからも、あなたにしかわからない感覚を言葉にして教えてね。

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2008/06/18

孫は野菜?

娘の小学校で、昔からの食品を摂ったかどうか考えるために教えられた言葉がこれ。

「孫は優しい→まごはやさしい」

ま…豆、ご…ゴマ、は…わ~わかめなど海草、や…野菜、さ…魚、し…しいたけなどのキノコ、い…芋類

ということで、私が夕飯に目指したのは「まごはやさしい」献立。

いわしのみりん干しをあぶったもの(魚とゴマ)大葉&大根おろし添え

海草サラダ(ひじきと生野菜~レタス、新たまねぎ、コーン、トマト)

キャベツの味噌汁(野菜と手作り味噌~豆~使用)

有機ジャガイモとほうれん草のバター炒め(芋と野菜)

あっさりピクルス(常備菜)

そして笑顔で「孫は優しい」献立だよ、と食べ始めたら、手違いが!

ピクルスにいれておいたエリンギ~きのこが、いつのまにか食べつくされて無くなっていたのだ!ざんね~ん。「孫は野菜」になってしまった。

でもまあ、一回の献立で全部を摂取しなくてはならないわけではないので、今日明日で調整していけばいいんだろうな、と気を取り直し、今日もいろいろ心がけてみようと思う。

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2008/06/17

プレッツェルはおいしい?

このごろ息子が登校拒否気味で、毎朝「行く?」「行かない?」で大変です。私は怒っちゃいけないと思いつつ、気力を消耗しています。電話で相談した専門家はいいことをアドバイスしてくれました。「行っても○。行かなくても○。」どっちの選択でも、あなたはあなたで二重丸というサインを、お母さんはいつも出せれば最高よ!と。

しかし息子が決めあぐねて時間がかかり仕事に遅刻したり、悩みすぎて息子の夜が遅くなり、妹まで寝るのが遅くなってみんな疲れ気味になったりすると、どうにもこうにもならなくて、まいっちゃうのであります。

なんだか元気を出したくて、昨日は赤シソジュースを大量につくり、季節の色に慰められ、あとは庭の梅の実を同量の黒酢と砂糖と漬け込んで満足したりしました。近くの地区センターで娘が喜びそうな絵本を数冊、それから私のために図書をいくつか借りたり。

こんなときにも遠くや近くで、私のことを思っていてくれる友がいることは、大きな心の支えになります。いろいろあるけど、私たち家族は、日々の糧を与えられ体は元気に暮らしています。昨日見上げたお月様は、もうすぐまんまるって感じでした。

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昨晩選んだ絵本は、『どうながのプレッツェル』。かわいい犬のお話でした。

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2008/06/13

うるわしの白百合

白百合や ツユクサ、アジサイ、それから花ショウブ。色とりどりの庭は、まるで「千と千尋の神隠し」みたい。

Img_0169

毎年この季節の庭を見てそう思う。

Img_0167 雨上がりの朝。アジサイは陽に照らされている。近所のアジサイの坂は、しろや紫、ピンク、水色のアジサイが美しい。道の反対側は、ドクダミが白い花をたくさん咲かせている。

Img_0170 花ショウブ。うつくしい。ずっと昔家族で訪れたショウブ園のことを思い出し、少し胸が痛んだ。あの時アヒルかなにかに息子がつつかれて、びっくりしたのだったなあ。

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ツユクサ。雨の季節によく似合う。

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2008/06/08

白い粉の正体

ひとりで映画やカフェや読書を楽しんだ土曜日。家に帰ると母がひとりでお腹を空かせて待っていた。

悪かったなあと私は大急ぎで夕食の準備。そうだ台所に粉があった。お好み焼きにしよう。

私は名前の書いていない粉のことを、お好み焼きの一回分の粉と信じていた。躊躇なく私はキャベツや卵、えびなどを入れて食卓でお好み焼きを焼いた。しかし何か、何か変なのである。このふっくら感は、いつかどこかでみたことがあるような?

そして焼きあがった食べ物は、なんと竹輪のはいったホットケーキだったのである。大失敗を、どうかお母さん、許して。

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2008/06/06

桑の葉を摘みに行こう

昨日の夕方、小学校3年生の娘が蚕を2匹持って帰って来て餌が要るというので、近くの緑道に桑の葉を摘みにでかけた。

桑の実がこの間落ちていたあたりに行こうとしたら、学校で先生が教えてくれたのはこっち、と娘は反対方向へ。ぬかるんだ道を苦労して歩いていったら、桑の木があった。通りがかったおばさんが、「うちの息子のときもここで桑の葉を摘んだ。」と懐かしそうに話してくれた。「蚊取り線香の傍に置いたら死んじゃったから、気をつけてね。」というアドバイスも。そうそう、蚕はデリケートなのだ。大切に育てなくては。

桑の葉というと、話題になっていたので中野の映画館に一人で観に行った韓国映画を思い出す。「桑の葉」のはじめのほうで、盗みにはいったのを見咎められ桑畑で乱暴された主人公が、何事もなかったように歩き出すと、背中に桑の葉がついていたシーンを覚えている。生きていくために日本統治下の韓国の人々は苦労したはず。日本人から見ると、また違った視点でとらえられる、質の高い映画だった。

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2008/06/03

さなぎから蝶へ

昨日池でトンボが孵化するのを眺めていた。なかなか飛び立たないのは何故かしら、とちょっと気になった。

今朝は梅雨に入って、寒い朝。パソコンを立ち上げて、インターネット教会の三十番地キリスト教会へ。牧師さんはちょうど私と同じ頃、お父様を亡くされた。きっとまだまだ悲しみとお疲れが残っている頃だろうと思っていたが、自分の体験をもとにした今日のメッセージは特に心に残った。日々教師として仕事がある中で、こうやって自分にしか語れないメッセージを伝えるというのは、神に託された使命があるからできることなのだろうと、私は思う。

さなぎから蝶へ。『死ぬ瞬間』を書いたキュープラー・ロス博士の死のイメージと、牧師さんの感じた死と、私の感じた死が、ぴったり重なったような気がしている。

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2008/06/01

ずっとずっと大好きだよ

反抗期の息子。中学1年生。

「っるせ~な~。」「腹減った!」「そういう起こし方するから気分が悪くなって起きるのが遅くなる。」

などなど自分勝手な言葉をかけられて、いつも腹をたてたりしょげたりしている私。

しかし今日の息子は、尊敬する先生がひきいるフリースクールの仲間たちと海辺のキャンプをしてきたから、とっても機嫌がよい。

「いや~、海があって山があって、本当に気持ちよかったんだよ~。」

「あのさ~ママってさ~、他の親と比べるとずっとましなんだよ~。」

「優しいしさ~、怒り方もよその親のほうがずっとうざいんだよ~。」

何が言いたいの?つまりママは自分のことわかってくれてる、いい親と言いたいの?扱い方が他のおとなよりはうまいってことかな?

なんだかよくわからないけど、私のことキライじゃないみたいで、嬉しくなった。

私は昔も今もこれからも、ずっとずっとあなたのことが大好きだよ。

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