ココア
昨夜私は珍しく夜中に起きだして居間に降りて行ってみたら、息子が起きてパソコンで何か調べ物をしていた。息子の昼夜逆転生活、実におみごとである。夏休みが終わってあれよあれよという間に、午前3時にならなきゃ眠らないというルールが息子にできてしまった。私にはなすすべがなかった。何をやっても効果はあがらないので、最近の私は息子の生活リズムを元に戻そうとするのはあきらめた。日々の生活でいっぱいいっぱいの私に、そんなエネルギーは残っていないのである。昼には起きるので、よしとすることにした。
さて、話を元に戻そう。息子はきまったパターンを好むので、いつもの一人の気ままな空間に邪魔者出現という事態に、明らかに迷惑顔。私は気にしないそぶりで、滅多にないチャンスを逃さないことにした。息子に遠慮してどうする。私はわくわくして居間のテレビをつけた。そしたらテレビショッピングで「ヒップホップでダイエット」というDVDの宣伝をしていた。これがあまりに傑作なので、私は小一時間大いに楽しんだ。このダイエットの方法は、ブートキャンプより平和的だけど、運動の激しさはおんなじくらいで、とてもじゃないが私には無理。しかし黒人のダンサーのしぐさを真似してダイエットダンスに挑戦した人々のスリムになったbodyを見ると、心が大いに揺らぐ。ダイエット前とダイエット後の姿を見ながら女性たちにちやほやされて自信満々の様子の男性は、本当にカッコよく大変身。あらびっくり。ちなみに登場するのはすべてアメリカ人で、日本語の吹き替えがなんとなくわざとらしいところも面白い。
やがて息子がたまりかねたらしく、笑っている私の横で「邪魔だから早く寝てよ!」と言う。私はしばらく話をはぐらかしテレビを見続けたが、ちょうど小腹が空いたので、ココアを入れてくれたら寝てあげると交換条件を出した。そしたら息子がココアを淹れてくれた。
息子が台所でお湯を沸かしている横で、私はふと子どもの頃のことを思い出した。日本茶の好きな一番上の兄が高校生のころ、得意になって美味しいお茶を淹れてくれたことや、二番目の兄が自分のココアを淹れるついでに私たち妹にも丁寧にココアを練ってくれたこと、牛乳を温めた鍋で、ミルクが沸騰してあふれたこと、眠れないよ~と情けない顔で夜中に布団を出ると、優しかった父が氷の入った砂糖水を飲ませてくれたことなど。よく考えると、私の原家族の男たちは、みんな昔は(!)親切だった。ところが我が息子ときたら、交換条件でしかこういうことをしてくれないのだ。ちょいと情けない。挙句には生まれてこのかたがみがみ叱られ続けたから、母親には恨みつらみが募りすぎてどうも好きじゃない、とまで言われてしまってがっくり。でも、憎たらしくても息子は息子~腐っても鯛(違うか!)。血の繋がった子どもに温かい飲み物などを夜中につくって出されれば、母として嬉しくない訳はない。そうして私は身も心もあたたまって、よく眠った。片思いに違いないのにね!嬉しかったんだってば~。
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コメント
今晩は、、。
お互い子たちを"異性"としてみると「情けないやっちゃの〜、、(ガクッ)」って思うてしまうんでしょうね。
良いとこ見つけて褒めちぎってやらんとあきまへ〜ん、、ハア。
投稿: sada | 2008/11/14 22:52
sadaさん、本当に同じ子どもでも、異性となるとわからないことだらけで、困っちゃいます。
投稿: ののか | 2008/11/16 09:33
私がののかさんの立場でしたら、おそらくベタベタ攻撃をしまくりですね(笑)。どちらかというと、フェローシップをとるのが好きなタチなものですから。
昔よりもドライな生活を好む人が増えたのは事実ですが、だからといってそのままにしておくのも考え物ですし・・・。
次回からは「コミュニケーションタイムを取らないと、携帯料金を自腹にさせる」とか、如何でしょうか?
投稿: まっき~ | 2008/11/17 20:11
まっき~さんへ。
いやいや、思春期の気難しい息子に、べたべたは駄目みたい。寝ぼけているときに、足のうらをマッサージしてやるとかなんとかする以外は、触らせてもらえませ~ん。親はこうやって鍛えられていくのね。要は、子離れしないといけない歳なんだってことですよ。
投稿: ののか | 2008/11/18 07:48