生と死を繋ぐもの
是枝監督の映画を観た。
歩いても 歩いても [DVD] バンダイビジュアル 2009-01-23 売り上げランキング : 4469 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
奥ゆきのある、しっとりした映画だった。タイトルは、実家の母親・樹木希林が大切にしている、歌謡曲のレコード、いしだあゆみの♪ブルーライト・ヨコハマから。
***********
15年前に亡くなった長男の命日(夏)に、次男の一家と長女の一家が帰省する。これは、その足かけ二日を描いた映画である。思いがけない跡取り息子の死を、医院を開業していた父はどう受け止めているのか。時とともに変わっていく感情もあれば、変わらない感情もある。淡々と映画が進むが、登場人物が胸に秘めた思いは実に様々で、拭い去ることのできない感情の処し方にそれぞれが困っている。
映画の中で生と死を繋ぐものは、たとえば錆びついた歩道橋であり、トウモロコシであり、黄色い蝶である。「いつもちょっとまにあわない」ことの悲しさ。テーマは重いが、ユーモアもちりばめられた秀作であった。
誰も知らない [DVD] バンダイビジュアル 2005-03-11 売り上げランキング : 11529 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
これはあまりにも有名な、是枝監督の作品。今日昼をご一緒した知人が、恐れることなく見たらいい、と言ってくれたのだが、私はいまだにどうも苦手な題材かもと、二の足を踏んでいる。
| 固定リンク
« 心の恢復 | トップページ | 豚汁であたたまる夜 »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント