はかない命
今日から暦は10月に入った。10月の末には、実は亡父の誕生日がある。そのせいか私は、10月になると「菊」という名前だった、身体が弱く早世した祖母を想う。
赤ちゃんのことお願いね、と姉に生まれたばかりの初子を託し、若い命は旅立った。その後赤ちゃんは立派に成長し、あなたと同じように、お話の上手な優しい人間に育ちました。それが私の父親で、その娘が私です。天国に行った祖母とその息子である私の父は、長い時間を経て再会し、仲良く地上の私たちをを見下ろしていることだろう
間もなく野菊の季節を迎えるというのに、今日私は3回、蝶を見かけた。一匹目は、水溜りのところにじっととまって、翼を休めているような黒いアゲハ。二匹目は、秋の庭をはかなく飛ぶモンキチョウ。三匹目も庭を飛んでいた。アゲハ蝶。
ベランダでは、夏の間生い茂っていたシソに、白い花が咲いて、小さな花びらを散らしている。風に揺れるシソの花を見ているうちに、本当の秋が訪れたのだなぁと、少し切ない気持ちの昼下がりである。
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コメント
こんな短い文章の中にも
優しい思いが受け継がれて・・
特別にすてきな日記ですね
投稿: ikko | 2010/10/08 08:28
ikkoさん、おはようございます。
コメントありがとう。
10月は物思いにふけってしまうんですよね、私。
文章誉めていただいて光栄です。
投稿: ののか | 2010/10/09 07:03