『朽ちていった命』
しんどいと思うけど、読んだほうがいいと思って購入した本。
朽ちていった命―被曝治療83日間の記録 (新潮文庫) | |
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1999年東海村で起きた臨界事故で被爆した患者を、治療し続けた東大病院医療チームの記録。
読み進むのはかなりしんどい。私も未だに名前を記憶していた大内さんが、想定外の事故に遇いながらも家族を思い、家族も大内さんを思い、その人たちの気持ちをくみながら、迷いながらも懸命にありとあらゆる「できること」を見つけ看病した医療チームたちの、壮絶な記録を読むと、本当に、放射能というのは恐ろしいものだと思う。
広島、長崎の原爆投下の悲劇を経験しながら、なんで日本は原子力発電所をこんなにたくさん作ってしまったのだろう。日本で最悪の原発事故は絶対に起こってはならなかったけれど、起こってしまった。本当に残念なことだ。
世の中に絶対なんてないのだ、と改めて思う。なんと人の生命とは、はかなくも尊いものかとも。
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