いやな感じ
私は今、なんともいえない いやな感じ を胸に抱いている。あちこちでつぶやいているけど、どの人も、そうね~わかるけどね~という反応。
何について いやな感じ を抱いているかというと、子どもたちの今後の学校での予定のことで不安があるのである。
小学校の修学旅行が、私が数十年前に行ったのと同じ歴史ある場所に行き先が決まっているのだが、変更の予定はないという。なんで今住んでいるところより、原発で放射能の値が高いところに今行かなくてはいけないのか、私には理由がわからない。十代の子どもなのに。
それから小学校の運動会が例年通り今月末に行われるが、砂埃の舞う校庭で練習をたくさん重ねて、どうして当日まで泥だらけになって運動会のために準備するんだろう。なんでそのことに説明ひとつないんだろう。
給食にだされる食べ物の材料に、どのくらい気をつけているのか、本当はよくわからない。牛乳は大丈夫なのか、私にはよくわからない。
なんだか いやな感じ である。もちろん、神経質になりすぎるのはよくないと思う。日常を早く取り戻すのも大事だと思う。風評被害に苦しむ観光地や農家を、ことさら苦しめる必要がないこともわかる。だけど、これからの日本を担う十代や、十代にもならない子どもたちに対しては、政府も自治体も教育委員会も、大いに責任をもって対処してほしいと私は思う。誰もこれから先のことはわからないけど、福島第一原発の1~3号機が全部メルトダウンしていたと、今頃東京電力が認めたらしいじゃないの。さて私は、これからどうしたらいいのかな。この いやな感じ を抱いたまま、みんなと同じように子どもをすべての行事に参加させることになるんだろうか。にしても、本当に大丈夫なの?と私は不安を募らせる。
そういえばその昔、卒業論文を書くときに、通っていた神田の古本屋さんのすすめでまず読んだ本がこれだった。私にはちょっとわからない話もあったけど、時代の雰囲気っていうのかな、それを上手にタイトルにした本だと思った記憶がある。
高見順の 『いやな感じ』
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コメント
ごぶさたさんです…
親としては腑に落ちない件ですね。往々にして利権絡みやなんかの、見えざる手が働いているんでしょうね。
考え過ぎると悪い方へ導かれるようで、ここはひとつ母の意見を、気持ちを我が子に向合って伝えることも大事かなと思いました。
子どもたちの周りの「大人たち」の中の一人としてではなく、唯一の大人の言葉として重みの違いが、まさにずしりとくるような言葉でねぇ…
ところで高見順の娘さん、最近はメディアでみかけませんね…?
投稿: sada | 2011/05/16 00:38
sadaさんへ。コメントありがとうございます
何か用事が一段落したところでふと、この問題が気になって気になって仕方なくなってしまったんですが、子どもに話したりすると、とっても不安に思ってしまうと思うので、親の問題としてとりあえず対処しようかと思います。私はこうすることに決めた!ってなってから話す方がよさそうです、我が家の場合は。
なんとなく私は逃げ場がないような気分になっていますが、とにかくできることなら丈夫な体で、自分の頭で考えられる子どもに育って欲しいな~と願っているものですから、ついね~。お子さんが大分大きな人は、こういう心配はしなくてもいいのかしらと考えたりもしますが、各々置かれた状況によってこの日本の現状をどう受け止めるかは違ってくるのでしょう。
ところで、本当にそういえば、高見恭子さん、見かけなくなりましたね。お元気なんでしょうかしら。。。
投稿: ののか | 2011/05/16 15:04