魔法の卵焼き
私の母は、料理が好きではない。どうしても食べたいものは作るし、それはとっても美味しいけれど、気が乗らない料理は今は殆どしない。
私の母は、手先が大変器用なうえ、芸術的なセンスがある。私が小さい頃は、子だくさんで家事が大変だろうに、近所の方に和裁や造花やいろんなことを習っていたし、ワンピースも縫ってくれたりした。今では孫のための繕いものだの裾上げなどは、ちょちょいのちょいで上手に仕上げてくれるので、私は感心して母のことを「魔法の手」と呼んだりしているくらいだ。
そんな母の芸術的センスは誰にも真似できないもので、俳句でも墨絵でも習字でも、手本なんかよりずっといいものを創り上げてしまう。その才能を私は受け継ぎたかったと思う。
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そんな母が私が中学や高校の時分作ってくれた弁当は、あまり見た目の良いものではなかった。白いご飯には必ず海苔がはさんであり、青菜と肉類とだし巻き卵が入っていた。美味しいけど毎日同じようなものなので、当時ありがたいと感じたことはなかった。しかし今自分が子どものために弁当づくりしていると、特に母のだし巻き卵は上手だったなぁと思うし、栄養のバランスもとれていたのだなと気づく。というわけで、だし巻き卵をこの頃は真似して作ってみるが、なかなか同じようにはいかないからつい作るのをあきらめていた。
しかし弁当を上手につくる知り合いのブログを見ていたら、またまたやる気がわいてきたので、昨日は海苔を間に巻いた卵焼きに挑戦してみた。ついでに工夫して、卵液にカワエビを入れて、出来上がって冷ましてから弁当に詰めた。朝食のとき、その残りを食べてみたら、結構うまくできていたような気がした。もちろんまだまだ母には及ばないのだが。
夕方学校から帰った息子に、卵焼きの感想を聞いた。
「あぁ、なんだかカッパエビセンの味がしてまぁまぁだったよ。」
だそうだ。
「エビが入ってたのよ。」
と説明したら、初めてカワエビ入りだと気付いたようだ。まぁ褒められたのかなんだかよくわからないが、反応は悪くなかった。せいぜいこれからも修行して、楽しい弁当作りは続けようと思う。
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コメント
おひさです…
玉子焼きっちゅうのは難しおすなぁ(笑)
冷めても美味しゅういただくんは、塩がポイントかもしれまへんなぁ~
けどこれは「大人の味」やよってに、ちっと甘いんが子たちには嬉しいやろなぁ…(^_^)v
晩ご飯に残った魚の焼いたんを、ほぐして芯に巻くのんもありますで…
お鯛さんは上等ですさかい、でんぶを使う手もありますわ…
ほな、また (^O^)/~~
投稿: sada | 2011/05/30 13:48
sadaさん、こんばんは。コメントありがとさんです。
プロでもやっぱり、卵焼きは難しいのですねぇ。塩加減がポイントですか。。。
私風の卵焼きを、今日も懲りずに弁当に入れてみました。
娘が残ってた端っこを食べて、美味しいと言っておりました。おばあちゃんのとは違いますが、同じように作っても味でかなうわけありませんので、えへへです。
>晩ご飯に残った魚の焼いたんを、ほぐして芯に巻くのんもありますで…
鰻を芯にするより経済的で良いですね。参考にさせていただきます。
投稿: ののか | 2011/05/30 19:08