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2011/12/13

断絶

2011年を象徴する漢字に「絆」が選ばれたそうだが、なんとなく違和感が残る私はひねくれ者なのだろう。今朝思い浮かんだ言葉は「断絶」だった。今年は、さまざまな概念が崩れた年だったと私は思う。その代表は「安全神話」である。想像を超えた3月の出来事が起こったあと、私たちの見えないところで様々な断絶が生まれた。

政治・経済・コミュニティへの信頼、将来への希望、当たり前の日常、そして人間関係など。自分を守ってくれると思っていたものが、実は信用のおけないものだったと分かったり、互いの価値観の相違が浮き彫りになるなど、真実を知りたくない人は目を背けるようなことがどれだけ多かったことか。断絶だらけである。

私の人生を振り返ってみると、今までどんなに悪い状況でも何か良いものと繋がることで、なんとかこれまでやってこれたと思う。私は「繋がる」ことが大切だとずっと信じてきた。しかしその「繋がり=絆」の中には、実はもろいものもあったのだと思い知らされるこの頃である。断ち切られた絆の中で、一体これからは何を信じ何を頼りに歩き出せばいいのか、私は考える。それはやはり揺るがない繋がりであってほしい。人によって頼りにするものは違うだろう。

私の場合、それは一体なんだろう。考えることの多い師走は、いつになく足早に過ぎてゆく。

【追記】

もちろん混乱した今年にも、私には新しい出会いがあり、繋がりの強さの再発見、感謝もたくさんありました。

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