湯たんぽみたいな友
夕方に、PTAの連絡がたくさんあってあちこちに電話したのだけど皆さん留守。頭がだんだん混乱してきた私は、どれがIP電話の番号だか、携帯だか、わからなくなってしまった。
それで、忘れちゃいけないと思う電話番号をいくつか走り書きしてあるメモを冷蔵庫からはがして、これだ!と一番連絡したい方の所だと信じて連絡した。
「○○小学校○○委員の▲■ですが、××さんの携帯でよろしいですか?」
「はい。」
「やっと連絡ついた、よかった~。実は…。」
「あのあの、どなたにおかけでしょうか?」
と関西弁のあちらの声。確か今私が話しているのは大阪から越してきたばかりの方だから、そのイントネーションでもおかしくないわ、と最初私は思ったんだけど、確かに変。あれ?これ大阪の電話番号じゃん。携帯じゃないじゃん。誰に私は電話かけちゃったのかしら?
「あの私、電話番号間違えちゃったみたいです。すみません。」
と切ろうとするのだけど、だんだん話している相手の声に聞き覚えがあるような気がしてきて、
「もしかして★☆☆彡さん?」
と尋ねると、うたた寝から目覚めたばかりの、以前住んでいた町で仲良しだった友だった。私ったら、なんてうっかりしちゃったの?
「いやだ~、うっかりして間違えて、ごめんね!」
と私はバカな自分を恥ずかしく思いながら、ついつい長電話してしまった。懐しかった。
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その方は長男と幼稚園が一緒の、子育て仲間。喜びも悲しみも、短い間だけど共有し、私が一番困っていたときに助けてくれた仲間。お互いに、ああいう仲間は今住んでいる町にはできなかった、あの頃はよかったねという話をして、旧交を温めあった。今はお互い、反抗期の息子を持って苦労しているわけだけど、これが一生続くんじゃないからって思って、負けないでいこうって最後は約束。
私はその友のほんわかした語り口に、心から癒されて、ありがたいなぁって思った。あちらもそんなことを言ってくれたので、嬉しかったけど、たぶんその友は優しいから私のうっかりを見逃してくれたのだなぁ。
その友達はなんだか、湯たんぽみたいな人だ。弱ってる私に間違い電話をさせて、神様が私の心を暖めてくれたのかな~と、ちょっと思った夜だった。
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