ラヴ・ユー・フォーエバー
子どもがまだ小さくて、駆け出しの母親をしていた私は育て方がわからず、日々右往左往していた。その頃「育てたように子は育つ」という言葉を聞いて、とても胸が痛くなった記憶がある。
これは相田みつをの言葉で、当時は既に話題になっていたが、私はこの言葉が、本当に痛かった。この子が育てにくいのは、自分の育て方が悪いから、というふうに、余計いらいらが募ったのだった。いただいた本は、すぐに別の人にさしあげてしまった。
育てたように子は育つ―相田みつをいのちのことば | |
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その上の子が成長し、今では高校生になった。そして、立派な反抗期を迎えている。それこそ、手に負えない。彼は彼なりの方法と時間で、自分らしく成長しているようだ。私はこのご時世で、彼の将来のために食べ物や生活の仕方を気をつけてもらいたいが、私が口をはさめばはさむほど、彼は健康を損なうような逆さのことをするので、口出しはやめた。危険なことでも自由が好きな彼が、今後もなんとか健康で過ごせるように、私は神に祈るしかない。大体、子どもに健康に暮らしてほしいと願わない親はないと思う。だけど、子どもの健康は私の健康ではないのだ。別人格だから、思い通りにはならないのは当たり前。もはや私の注意は、彼の耳にタコができるようなお小言、あるいは騒音なのだ。何を言ってもやっても逆効果である。ただ、このことはほかならぬ生命の問題だから、私は気が気ではない。彼の方法でいいから、どうか無理をせず慎重に、自分の健康と夢を守れるように、よく考えて今後は行動してもらえればと思う。一応3月の中旬に、内部被曝の危険性を考える医師の講演会に、二人で出かけることになった。
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一方間もなく中学生の娘は、最近は大いに反抗的だけど、布団に入るとまだまだ甘えん坊。湯上りに何かしていて手や足が冷たくなったのを、私の布団で私を湯たんぽにして温めたりする。そういえば、私は小さい頃、普段は厳しい母に、そうして冷たい足を温めてもらった。母子の関係は、最初はそういうものなのに、段々変化していくものなのだろう。とわかってはいても、私はいつまでも、わが子のことを近くにいても遠くにいても、気に掛け続けるに違いない。
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