育児日記
育児日記―誕生から3歳まで | |
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この育児日記を満3歳までしっかりつけて育てた息子は、間もなく17歳。一生懸命育児をしたつもりだけれど、模範的な高校生ではない。あの頃は、とにかく生活習慣をつけることだけに夢中だった。健康に育ってくれさえすればと思っていた。年齢があがるにつれて手をかけてあげられなくなり、息子は勝手に育っていった。彼の特性も相まって、自分の信じたもの以外はうけつけない、頭の偏った高校生になった。身体の方は今のところ丈夫なようであるが、まだ大人ではないので心配である。できれば九州に夏休みにはまたゆっくり来てくれるといいと思う。きょうだいの仲もいいので、みんなでどこかにまた旅行でもしたいものだ。
この度横浜に残った息子と夕飯のあと話していて言われたこと。「教育的にね、色々よくやってくれたと思うよ。」だって。いろんなことを教えてくれたとか、いろんなところに連れて行ってくれたとか。一緒にびっくりしたり一緒に食べて美味しいねって言ったり、絵本を一緒に楽しんだ。いつも母子で一緒だった、そういえば。「過保護だったのが玉にきず」だそうで、それだから今はうざいんだそうだ。
この息子の場合私にとっては最初の子育てでもあり、当時は地方にいてわからないことだらけだったので、私はすすんでその土地の婦人之友の会に入り、育児の先輩たちに色々教わった。会の先輩や仲間、近所のお母さんこどもたちとの交流の中で、息子は小学校2年になる頃まで育った。有難い繋がりが教会でも与えられた。歳の違うお兄さんお姉さんには、教会でいっぱい遊んでもらった。……考えてみると、その土地は豊かな食材に恵まれていたので、わが家はそれらを中心にした手作り料理が中心だった。だから現在も息子は、素朴だけど美味しい料理が好きなのかもしれない。それに私譲りの食いしん坊。現在流通している食品選びには、あれこれ気をつけてねと言っても息子が元の習慣から離れられないのは、彼が学習したことを簡単には方針転換できない特性を持っているからだろう。親として大変悲しい。別に牛乳を飲まなくたって、カルシウムなら高野豆腐から採ればいいしサプリメントだって売ってるが、彼はサプリメントは大嫌い。牛乳は身体にいい、と飲むのをやめない。親の言うことなんかきく歳でもない。
一方私は40代後半になって、今度は自分の子どもではないこの年齢の子どもたちのお世話をする仕事に就いたばかり。小麦粉粘土をつくったり、お昼寝させたり、絵本を読んだり。子育て経験が役に立つ。寝かそうとすればするほど、寝てくれない子どもたち。手を焼くことはしばしばだけど、苦労もあれば喜びもある子育ての気分を味わえるのは、やはり幸福なことと思う。有難いお話なので、任期の間は体力の続く限り続けたい。
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