自然がくれた愛情ごはん
自然がくれた愛情ごはん―かるべけいこの野菜料理 | |
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横浜に帰った息子は、かるべさんの家でいただいた「水茄子の蒸し物」の美味しさが頭から離れないらしい。昨日電話したら、材料は大体整えたので作り方を教えてくれと言う。私は大体想像はつくのだけど、せっかくこの本を購入したので、レシピを探してみた。するとすぐに、夏のページの中にレシピを見つけた。ところがである。
調味料の細かい分量の記載がないのである。こんな料理本初めてだ。これでは息子に説明のしようがないと思い、目を凝らして冒頭文を読んだところ、そのことについて書いた文を見つけた。
…でも、安心してください。醤油ベースの料理はとても懐が深いので、シンプルで加減がしやすいものです。それに、料理はお菓子作りと違って、途中で味見をすることができるし、正解はありません。細かな数字にとらわれずに、写真や素材を見て、料理の味をイメージすることを楽しんで作ってみてほしいのです。
なるほど、こういうことか。全ての答えがここにあるような気がした。かるべけいこさんとご夫君の写真家、野中元さんの家族が住んでいる古民家は、とにかく自然体で過ごせる居心地の良い家だった。それはつまり、「ねばならぬ」からの解放ーありのままでよい…そういった居心地の良さだったのだ。笑いたければ笑う、遊びたければ遊ぶ、疲れたら休む、喉が乾いたら水を飲む。そういった人間として当たり前のことが、全てそのまま許される懐の深さ。大事なポイントはきちんと押さえて、バランス良く暮らす。古来から人間が大切にしてきた営みが、あの家には備わっていたのである。
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ということで、息子には胡麻だれの材料を伝えて、あとは自分の舌で加減するよう話した。きっと彼は美味しいあの味を再現したくて、あれこれやってみたことだろう。
それにしても気に入った。またチャンスがあったら、再びお訪ねしてかるべさんのお料理を味わいたい。「自然がくれた愛情ごはん」。見習えるところは見習いたい。要は気持ちだと思う。…それにしても、いいなぁあのお二人、とつくづく思う。ひとりよりふたり、ってまさにあのご夫婦のことを言うみたい。お子様方もそれぞれ個性的で、本当にうらやましいご家族だった。
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コメント
ののかさん 今晩は 地震の影響でお母さまが弱られたとの事ですが大丈夫でしょうか? あの梅の樹もヒメジョオンもマラソンコースもなくなってしまったのでしょうか? 良い方向に展開するよう 御祈りいたします(笑)
投稿: ハートブレイクン | 2012/08/28 22:25
ハートブレイクンさん、コメントどうもありがとうございます。家族はぼちぼちやっているようです。なにもかも見た感じはそのまま残っていますけれど、たぶん前とは違うのではないかと私は思っています。♪あの日にかえりたい、って思うけど、もう戻れないんですよね…。
投稿: ののか | 2012/08/29 07:20