はかない春
なんとなく気になって手にした本2冊。
希望(仮) | |
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この(仮)が気になる。今度九州で上映される福島の相馬高校のDVDの「今、伝えたいこと(仮)」と一緒だ。→★ (仮)が落ち着かなくて嫌だ。どうしてこんなに嫌だと思うのか、自分で確かめたいと思う。
あれから―俵万智3・11短歌集 | |
俵 万智 山中 桃子 今人舎 2012-03 売り上げランキング : 29137 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
歌人の俵万智の最近の作品で、私が感銘を受けたあの歌はどこだ?と本を手に取り探したら、あるにはあった。しかし本の中で存在がぼやけている印象である。全体に、この本はどうしてこんなにピンと来ない出来なのだろう。こうして言葉は埋もれていくのだろうか。いや、私の中でこの歌は生きている。素晴らしい歌だと思う。
子を連れて西へ西へと逃げていく 愚かな母と言うならば言え
俵万智は、東日本大震災の後すぐに、仙台から幼い子を連れて沖縄まで逃げた。その時の歌である。
私はこの歌に勇気をもらった。母の強さに感動した。だけど自分のこととなると、なんとも言えない。もしかしたら私は、自分の子どもを助けたいただの欲張りなのではないだろうかと考えたりもする。厳しい現実に立ちすくみ、心弱くなっている昨今である。当たり前のことをしているつもりでも、理解されなかったり批難されるのは辛い。
春が来て桜が咲いているのに、美しいと思えない。薄紅色のはかない春が、目の前を過ぎていくだけである。
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