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2013年9月

2013/09/30

がちょうのペチューニア

がちょうのペチューニア
がちょうのペチューニア ロジャー・デュボワザン まつおかきょうこ

冨山房  1999-01-16
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やっと元気になってきました。ブログをほっぽらかしにするぐらい、最近忙しすぎたんだなぁと思います。私はあれこれ動き回るのも好きですが、それだけでは疲れてしまいます。安心してくつろげる場所が、私には大事です。憩いを感じる場所といえば、それは家族のいるところであったり、教会だったり、自分と向き合える場所だったり。そういわけで、「ただいま」という気分で今パソコンの前に座っています。

昨日私が仕事に出ている間、娘は家に友達を招き、一緒に絵を描いていました。娘のを見せてもらったら、映画の「未知との遭遇」と谷内六郎の絵がドッキングしたような、雰囲気のある絵です。完成が待たれます。クラブの仲間と、どこかの町のコンクールに出すんだそうです。

私はというと、昨日はスマートフォンが使えなくなるし、思いがけないいざこざはあるし、気持ちが落ち着かない一日でした。でも図書館から借りてあった絵本のうちこの本を手にとって表紙をめくったら、とても元気になりました。『がちょうのペチューニア』。とても優しい元気の出る色が、嬉しいぐらいです。どんな国の人が書いたのかしらと見てみると、作者のロジャー・ デュボアザンはスイス人だとのこと。ペチューニアはおばかさんで、仲間のことを振り回してしまいます。それからもう一冊、同じ作者の絵本を借りてありました。『みんなのベロニカ』です。優しいカバのベロニカが農場にやってきて、つまはじきに合うのですが、やがて仲間に受け入れられるお話です。

みんなのベロニカ
みんなのベロニカ ロジャー デュボアザン Roger Duvoisin

童話館出版  1997-06
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よそ者を受け入れるのは、どんな共同体でも大変です。そして大抵の集まりには、元々おかしな人はいるものです。それをはじき飛ばしてしまえば同じような考えの人たちばかりだからやりやすいかもしれないけど、でもちょっとそれでは平和的じゃないし、発展性もないでしょ?一緒に時間を過ごす仲間とは、できることならお互いを認め合って暮らしていきたいものです。せめて違いを否定せず、受け入れられるゆとりがほしい。この絵本は、私の今の心境にぴったりだと思いました。

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2013/09/29

薄に舫(すすきにもやい)船図襖

九月は、横山大観の「薄に舫船図襖」を幾度も見ては目に焼き付け、十五夜のお月様を重ねて風情を楽しんだのがいい思い出。

今日は日曜。そう暑くもないのに、お城ではセミが鳴いていた。セミは何を間違ったのだろう。あさってからもう十月よ。

十月となればまぎれもなく秋。秋は金色。やがて公園に黄色い落ち葉が舞って、季節は冬に近づくのだろう。

陽の力が弱まりきるのは、冬至の頃。そしてクリスマスに、また光がやってくる。私は光を待ち望む。

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土曜日の過ごし方

三ヶ月前に転職した私。またもやサービス業のため、週末は運が良くなくては休めない。もちろん連休になることは滅多にないので、長い旅行などは夢のまた夢。有給休暇を使えるようになった頃にはできなくはないが、周りとの兼ね合いが大事なので気を遣う。

だが昨日は用事のない土曜日の休日。久々の休養日だった。私は午前九時までが期限だったレンタル映画を返却したのと、カタログ注文を間違って届いたビールを三本、歩いて一分の友人宅へ。それだけが外出。家にいて洗濯二回、料理は三食。あとは読書と睡眠というお休み。

実際この頃横になると目が回って、体調がよくなかった。忙しいのと過度のストレスが原因か、はたまたよく?よく休んだので今朝は元気だ。近くの小学校は運動会らしく、さっき開催を告げる花火の音がした。

今日は九月最後の日曜日。出勤だ。教会の礼拝には、二週続けて行けない。朝六時半からのには、残念間に合わないから、こうしてスマホで文章を書いている。そうそう、昨夜はカレーライスのつもりだったけど、面倒になってテリヤキどんぶりに献立を変更したのだった。今夜こそ帰ったら大急ぎで、絶対カレーライスを作るんだ。そうすれば翌日は休館日。料理はカレーをあたためたり、アレンジするだけでOK。またゆっくりできそうで嬉しいな!

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2013/09/27

おおきな なみ

おおきな なみ―ブルックリン物語
おおきな なみ―ブルックリン物語 バーバラ クーニー 掛川 恭子

ほるぷ出版  1991-08-30
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久しぶりに図書館で絵本を借りた。何気なく表紙の印象だけで手にとった本なのに、帰ってきて娘に見せたら、喜んで読み出した。 翌日、ところでどうだった?と娘に『おおきな なみ』の感想を聞いてみると、「今まで読んだ本の中で一番のお金持ちが出てきてびっくりしたよ!」とのこと。なになに?

この本は、作者であるクーニーの一族の物語である。クーニーの祖父やその兄弟は、新天地アメリカにわたってきたドイツ系の移民で、材木商を営んでいた。ニューヨークと川をはさんだブルックリンの町に住んでいた。ハーティーが、この本の主人公だ。小さい頃から絵を描くことが好きだったハーティの夢はペインターになることだったが、それを話すと兄弟には笑われた。しかしハーティーの母の家系は、音楽家と画家ばかりだったらしい。母はピアノが好きで、子どもたちにピアノを教えるかたわら上流階級の暮らしを送っていた。ハーティーは裕福な両親と使用人との生活を送り大人になった。 画家だった祖父の描いた絵は、客間に飾られていた。豪華絢爛なその絵は「舟にのるクレオパトラ」というタイトルであり、来客たちは豪華な食事のあと、その絵とシタンのピアノのある客間で寛いだ。ハーティーの父は、あの絵の船は実際には浮かばないと言っていたので、ハーティーが実際の客船の絵を描くと誉めてくれた。ブルックリンにはホテルがないな、と言って、お父さんはブルックリンにホテルを作りました、というところで私と娘は驚いた。ハーティーの娘であるこの絵本の作者は、このホテルの最上階で育ったそうだ。 この本は、とにかく海の絵が美しい。黄色がかっている色調が優しく、ありきたりでない。少女時代夏のあいだを過ごした別荘で浜辺の散歩をしたとき、一つとして同じものがない波を見て、ハーティーは想像力を働かせて考えた。やがて大人になった彼女は本当に絵描きになった。「すばらしいえをかく」夢の道を歩き出した。そしてその後、クーニーの母となったのだった。 代々伝わる絵の才能以外に、自然をたっぷり味わえる環境にあったことや両親の理解が、クーニーの母の将来を決めた。それにしても一族の並外れた資産家ぶりは、大人の私が読んでも驚かされる。ここに描かれた豪華な暮らしにはため息をつくばかりで共感はできないが、ブルックリンの富裕層の記録という意味で、価値があるのだろう。

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2013/09/26

台所の祈り

結婚するとき台所に飾っていたカード。

大分黄ばんだけどまだあります。

*************

【台所の祈り】

主よ 私の小さな台所を祝福してください
お料理するときも
お皿を洗っているときも
私の心をいつも喜びで満たし続けてください
あなたの祝福を
わたしの家族みなで
いただくことがで
きますように

アーメン

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2013/09/20

宮本武蔵

この間、宮本武蔵が晩年「五輪の書」を書いた金峰山の霊厳洞に行きました。武蔵は吉川英治の小説で有名な巌流島の戦いのあと二十数年して、最期はここ熊本で迎えたのでした。五輪の書は、武蔵の人生の集大成だったのでしょうか。武蔵は実は、他にも多くの書や絵を残しています。

残暑厳しい熊本の金峰山にはその日、アゲハ蝶が沢山飛んでいました。立ち寄った近くの岩戸の里公園のトイレで、プラスチック片が落ちていると思いよく見たら、大きな蛾だったのでとても驚きました。そして歩いて急坂を降りて曹洞宗雲厳禅寺にたどり着き、山道を行き、まさにここが五輪の書を書くため武蔵がこもったところだ、と上がっていった洞で、ガサガサ茂みのなかで音がしたので振り向くとヘビが逃げるところでした。久々に悲鳴をあげてしまいました。

また、そこにちょうどかかってきた電話が、とても意味のある内容だったことも印象的です。

その後ココペリというのんびりしたカフェでカプチーノを飲みました。ジブリ映画の『借りぐらしのアリエッティ』がおいてありました。私はあの音楽をもう一度聞いてみたいと思いました。

※パソコン不調につきスマートフォンから投稿。写真は後日。

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2013/09/19

ゴールデンスランバー

色々思うところはあるのだが、なかなか文章にすることができずに数日が過ぎた。今日は毒に当たった気分になり、気持ちを切り替えるために知り合いの家に行って、ヘッドマッサージをしてもらった。だいぶ私は疲れているようである。でも川のせせらぎの音を聞きながら緊張を解いてもらって、楽になった。大丈夫だよ、とハグしてもらったり、励ましてくれる友も駆けつけてくれた。ありがたい。

今夜食事の後に見たのは、堺雅人主演の「ゴールデンスランバー」(2010年)。

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原作は伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』。

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この本のタイトルはビートルズのこの曲から。ゴールデンスランバー。黄金のまどろみ。そう、夢かと思うような現実は夢じゃなくて本当のことなんだ。生きろ、生き延びろ。そう教えてくれる娯楽超大作であった。

夜中の零時をまわった。空には丸い大きな月がのぼっている。台風18号が通り過ぎ甚大な被害が今度は近畿から東日本にあった。この夏から特に災害が多い日本。心配事だらけである。

巷には秋がきた。明日は中秋の名月。

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2013/09/12

♪夢の途中

2020年に開かれる夏季オリンピックの開催地が東京だと決まった朝、私は6時に目が覚めた。すぐにニュースを確認してそのことを知った時、これが夢の途中だったらいいのにと思った。もう一度眠ってから目覚めたら、別の都市での開催が決まっていたらいいのにと。

東日本大震災から2年半。いまだに故郷に帰れない人々、故郷にありながら不安に過ごす人々、健康被害を防ぐため遠くに移住した人々、色々な苦難がある日本に7年後はあるのか。7年後、私は自分が生きていることすら想像できないのに、テレビでは五輪開催関連のニュースが飛び交う。この状況を悪い夢のように思っているのは、私だけではないと信じたい。

私は子どもを思う母親の気持ちを考える。想像を絶する規模の地震が起こり、懸念されていた原発事故が起こった。その被害は津波による甚大なものだけでない。津波だけでもどれだけの命と暮らしが奪われたか、立ち直るには大きすぎる被害なのに、目に見えない放射能が何処まで飛散したか、その値が正確に示されていない。空間線量だけでは分からない。土壌の検査をし、検出された核種がどんなものなのか、その値が意味するところはどういうことなのかを、多くの国民は知らない。

多くの人々の混乱と苦しみを覆い隠すような五輪のニュースに、私は目と耳をふさぐ。同じ国のことなのに、復興を利用した金儲けが繰り広げられようとしている。福島からたった250キロの東京は、福島を切り捨てた。私はそう感じた。これから言いたいことも言えない時代がやってくる。ぼやっとしていたら、命がいくつあっても足りない時代になったのだ。

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2013/09/06

彼女を見ればわかること

熊本はずっと雨続きで気温が低かったが、今日は朝から晴れてとても気持ちがよかった。お日さまって有難い。

私はこのところ用事が立て込んでいて、仕事以外でも忙しい。美容院にもそろそろ行きたいのだが、なかなか時間がとれない。子どもの方は、宿題をし終わって学校に行ったら、今度は試験が待っていた。今回はどうも、いい点をとれなかったらしい。学生って大変!夏休みでも試験勉強が必要だったのね。

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これは夕食後見た映画。「彼女を見ればわかること」(2001年)。見るのは久しぶりだったけれど、やはりいい映画だった。この映画は静かな映画だ。そして、不幸な寂しい女性たちが登場する。皆傷ついた心を抱えて生きている。人との関わりの中で受けた傷。しかしやがてまた別の人と関わることで、傷は癒されていく。そしてかすかな希望を抱き、又歩き出す。人間とはこういう風にできている。

さて寝よう。もう夜中の2時である。

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