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2014/05/29

♪あの頃のまま

この頃不思議と、子どもたちが小さいころを過ごした町のことをよく思い出していた。あの車はあの頃の友達が乗っていたのと同じだな、とか、今頃あの人はどうしているだろうとか。そうしたら不思議なことに昨日の夜、当時の一番の友達から電話がかかってきた。「今なにしてる?今晩の献立は何?うちは麻婆春雨どんぶりだよ。また例によって、たっくさん作ったのに、全部食べられちゃったわ。今ビール飲んでいていい気分になって、懐かしいから電話しちゃった。」

彼女の町から引っ越して、その後また私は引っ越して、九州まで来てしまったのに、10年の時と距離を超えて、私たちの楽しいおしゃべりは昔のまま。「みんなで話してたのよ。どうしてるかなって。元気そうな声だから安心したわ。前よりずっと元気ね。みんな子育て一段落しちゃったから、この頃の話題は介護よ、介護!」

相変わらずあちらも元気である。下の子が生まれたころから仲良くなって、その子が幼稚園に入るころまで、本当によく一緒に過ごした同じマンションのママである。上の子もお互いまだ小さいから、どちらかの家を訪ねて一緒にベランダでシャボン玉させたり、公園の砂場で遊んだり、ごはんをつくって一緒に食べながらビール飲んだり、母子ともとても仲良くさせてもらった。私の娘にお洒落を教えてくれたのは、その家のお嬢さんである。娘は髪をいつも結ってもらっていたなぁ。可愛いお洋服もほとんどおさがりでいただいた。ありがたかったなぁ。

私のロンサム・タウンの歌詞

当時私は生きるか死ぬかの苦労を家庭でしていたので、彼女や近所の友達との交流は本当に命を繋ぐといっても過言でないありがたいものだった。車を運転させてもらえなくて困っていたので、いつもどこかへ出かけるときは助けてもらっていたし、片付けが苦手な私の代わりに、家を大掃除してもらったりした。よく話を聞いてもらった。怖くて家に帰れないときは、何時間も子どもと一緒にそのうちに寄せてもらった。急な引っ越しのときも、私が弱り果てていたので、随分お世話になったのだった。感じない心が欲しい、と追い詰められては非常階段の上から地面を見下ろしたことが何度あったことか。でも子どもたちを残しては死ねないと思い直し、朝が来て、彼女の明るい声が何度も私を 慰めてくれた。あの人やもうひとりの近所の友達がいなかったら、私はとうの昔に死んでいただろう。

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あれから、何も恩返しができないままである。けれどまた思い出してこうして連絡をくれるということは、きっと彼女にとっても、私や子どもたちと過ごした日々は、ほかには代えられない大事なものなのだろうと思うのだ。

あの町の人たちとまた、再び会いたいと思う。この間まで住んでいたヨコハマも、私にはもう遠い町だけど、思い出は私を支えてくれる力となる。感謝を忘れず、今の暮らしでも人との繋がりを大切にしていこうと思った夜だった。

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