星降る夜
この間は休みで何も用がなかったので、久しぶりにアロママッサージのサロンを訪れた。友人が自宅で開いているその場所は、私が自分へご褒美をあげるお気に入りスポットだ。何ヵ月も行っていなかったからか、私の身体はカチカチだったようで、痛たた~っとなりながら至福の時。
その午後は、海外旅行から戻ったばかりの知人がお茶を飲もうと連絡をくれたので、彼女の住む町へ向かった。そこは城南町という。城南町は熊本市が政令指定都市になったとき、下益城郡から熊本市に合併した。1年前に新しくできた図書館で、私たちは待ち合わせ。それは火の君文化センターの跡に作られたそうだ。
そこで私は、熊本市南区出身の上塚周平の人生を知った。ブラジル移民の父と呼ばれた人物だそうだ。そういえばたかだか100年前は、日本人の中には海を渡り、異国の地で地獄のような苦労を味わった人たちがいるのだ。そういえば私の親戚に、ブラジルから晩年になって一時帰国したおじさんががいたっけ。茶色くなった深い皺だらけのおじさんは、日本にやって来て何もかもが感慨深げだったのを覚えている。~他にも城南町には塚原古墳という遺跡があって、高速道路が建設されるとき遺跡保存のために尽力した人々がいたという。今そこには、県立の天文台があるとのこと。
友人と落ち合ってから、ひなたまこっこという美味しいシュークリームやプリンが売っている店に寄り、それから彼女の家で暗くなるまでお喋り。夕飯の支度に慌てて帰ったら、子どもたちから、スマホを忘れていったと彼女から家に電話が来たと聞いた。しまった。~結局私は、大急ぎで高菜炒飯と湯豆腐を用意し、自分はまた13キロの道をとって返したのだった。友人には楽しいひとときのあと迷惑をかけてしまい反省。スマホの受け渡しが終わりほっとして空を見上げると、灯りの少ない城南町は、降るように星が無数に輝いていた。まだまだ私は知らないことがたくさんある。今度はここの天文台に行ってみよう。
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