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2016/03/01

♪最後のニュース

まもなく3月。そう、悪夢のような東日本大震災から丸5年が経とうとしている。胸に去来するものは様々だが、福島の詩人を取材したこの毎日新聞の記事が強く印象に残ったので、その一部を紹介する。どうかご一読を。

【この国はどこへ行こうとしているのか 東日本大震災5年・詩人和合亮一さん】(毎日新聞 2016年2月19日 東京夕刊)
http://mainichi.jp/articles/20160219/dde/012/040/002000c

和合亮一といえば、2011年3月16日に<放射能が降っています。静かな夜です>という詩を書いた人である。静かな恐怖が伝わってくる。それから5年がたとうという最近の作はこれ。<今 新幹線に乗っています 日本中の みなさんに 言いたいのです 私たちの この列車 どこに 向かっていますか 加速する夜 あなたは どんなことを あきらめていますか あきらめていませんか 途中下車せよ>だそうだ。なんと胸を打つ言葉であろうか。震災直後の混乱と恐怖の中、人々は命が何よりも大切と考えたはずなのだが、国の方針は原発の再稼働を押し進めている。反省や後悔は無いかのようだ。これでいいのだろうか?

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日本の近代を振り返ると、1923年9月1日の関東大震災のあとしばらくして、漠然とした不安を理由に芥川龍之介が自殺した。大正デモクラシーの後、時代は昭和に入った頃の事だ。その後日本ではあれよあれよというまに軍国主義が台頭し、周囲の国を巻き込んで破滅へと向かっていった。兵隊は諸外国で人を殺し、国内ではやがて一般市民がアメリカの攻撃によって亡くなった。1945年8月には2つの原爆投下。そして敗戦。

明治維新後日本が目指した近代国家のなれの果ては、焦土と化した日本だった。それから日本は大きな反省のもと平和憲法を掲げ、経済発展を遂げた。~私は鉄腕アトムに描かれた未来を夢見て成長した。大人になった。子どもを授かった。

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そして迎えた2011年3月11日。東日本大震災という大災害に我々は遭遇した。三陸沿岸は大津波に襲われ、地震によって東京電力福島第一原子力発電所が爆発した。大きな災害がもたらしたものは、多くの人の死であり、大きな大きな喪失であった。また、今まで目に見えなかった社会の歪みの出現あり、人間の分断の構造であった。

原発は地震によって壊れた。見えない放射能が世界中に撒き散らされた。それは今でも進行中。コントロールできないまま、海や山や大地を汚染し続けている。しかし、これだけの惨事があったにも関わらず5年経った今はもう、経産省の役人が考えた筋書き通り原発の再稼働は着々と進んでいる。悲劇は覆い隠され、電力会社の望むままに。老朽化した原発がもう壊れないという保証はどこにもないのに、何故なのだ?

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今日もまた危ないニュースが入ってきた。高岡原発は古い原発だ。そこであろうことかMOX燃料の4号機がトラブルだ。スイッチを入れる度に❗今まさに映画のチャイナシンドロームと同じようなことが、我々の目前で起ころうとしている。この期に及んで、何故やめられない、止められない ?

もうこの世の終わりが見えてきた。日本に未来はない。私の暗澹たる気分は深まるばかりである。


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