私の居場所
私は今年の初め、数か月後に熊本地震に遭うなど夢にも思っていなかった。だから平凡に、今年は任期が切れて美術館の仕事をやめるので、それからあとどうしようかと考えていた。そういう心の動きをせめてこのブログに残そうとか。しかし娘の受験があって落ち着かず、なかなか記事の更新ができないまま被災。今に至る。
この写真は、ブログを始めた頃に隣の庭のユスラウメを収穫したときの1枚。平和で穏やかな記憶がつまっているので、気に入っている。時を経て土地は変わり地震に遭っても私は、再びこんな時間を過ごせたらいいと思っている。
それには私の居場所が必要だ。家の中は余震に備え、いまだ本棚の荷物が床に幾つも積んである。そのせいで机に腰かけることもない。だからかもしれないが、事務仕事がはかどらない。礼状も出せないまま、blogの記事も更新できないまま。これでは今死んだら後悔する。先週の木曜、息子の住んでいたアパートの荷物は運びだした。罹災証明は昨日受け取った。判定は「半壊」だった。今は東京に身を寄せた息子に証明書を送ったら、私は通常運転に戻りたい。
今日から6月。地震からひと月半が過ぎた。もう本棚に本を戻そう。非常時から抜け出そう。私の居場所ができたなら、たまった仕事をやっつけよう。時には家に人を招いてお茶を飲もう。恐れも嘆きも苦しみも、私にはもう必要ない。
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コメント
こんばんは! 辛くとも前向きに生きる… 私も現在は辛いですよ… お母さんも梅の木も息子 娘さん達もお元気でしょうか…? 更に新しい幸福にめぐり逢えればよいのにね!
投稿: ハートブレイクン | 2017/12/31 22:52
お久しぶりです。コメントくださったんですね、有り難うございました。
人生思いがけないことが起こりますね。
私はいまだに暗中模索。そろそろ「春遠からじ」といいたいところです。
投稿: ののか | 2018/01/11 22:33