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2018年7月

2018/07/13

見えてきたこと

7月12日22時に朝日新聞が伝えたところによると、

「西日本を中心とする豪雨災害で、警察庁は12日、死者が全国14府県で200人に上っていると発表した。大雨特別警報が最初に出された6日から13日で1週間を迎えるが、被災地ではなお7千人が避難生活を強いられ、行方不明者の捜索が続いている。
 警察庁の12日午後1時45分時点のまとめでは、心肺停止で発見され、その後に死亡が確認された人を含めて死者は200人。府県別では広島91人、岡山58人、愛媛26人など。一方、朝日新聞がまとめた12日午後10時時点の行方不明や連絡を取れない人は、広島や岡山を中心に少なくとも67人。

 今回の豪雨では、気象庁が6日午後5時10分に長崎、佐賀、福岡の3県で最初に大雨特別警報を発表。その後、8日にかけて計11府県で出された。

 市民生活は日常に戻っておらず、厚生労働省によると、12日正午時点で広島、岡山、愛媛3県を中心に23万5千戸が断水していた。総務省消防庁によると、12日正午時点の避難者は岡山県3600人、広島県2530人など2府13県で計7085人いる。

 そうしたなか、愛媛県と同県西予市は12日、市内の避難所にいた男性(70)が急性心臓死で亡くなったことを明らかにした。市は今後審査会を開き、豪雨災害との関連を判断する。

 市によると、12日午前5時40分ごろ、心肺停止状態で市内の路上に倒れているのが発見された。男性は「薬を取りに行く」と避難所から自宅に向かっていたという。避難所では男性に異常はなかったという。

西日本を中心とする豪雨の主な被災状況
○避難者数 7085人

○家屋被害 2万4150棟

○断水 23万5千戸

○土砂災害 519件

○鉄道の運休 11事業者26路線(JR貨物含む)

(総務省消防庁などの12日午後8時までの発表による)」

ということで、被害は拡大し続けている。

九州は思いがけず7月9日に梅雨明け。私は気分を変えなければ何も進まないので、無理やり10日に書類を仕上げ提出。通常の生活に戻った。ボランティアや寄付など、被災地に思いを寄せてできることは?と考えるが、自分も熊本地震から2年経って元気回復途中。無理はまったくきかないのである。

今私はさをり織りのギャラリーに週2回通い、仮設住宅などで体験織りをしていただくお手伝いするのも、自分が元気になるための行動。そんなわけで、取り急ぎ貯まっていたTポイントをネットで募金に使ったぐらい。

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それにしても日本は最近大きな災害続き。被災者の生活は過酷なものである。被害がない人とあった人の間には、深い溝があって、瞬時にこちら側とあちら側に世界が分かれてしまう。もう元には戻れない。災害で受けた痛手は、そう簡単に癒えるものではない。個人や小さなコミュニティだけで引き受けられるものではない。

何もなければ顕在化することはなかったであろう心の歪みや社会の問題点があぶり出され、取り残された人々に繰り返し波になって打ち寄せる。
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古くから水を治めるものが国の政をつかさどってきたはずだが、一級河川のすべてにダムを建設しておきながら、本当の水害対策を進めてこなかったつけが、名もない西日本の庶民にふりかかった。気象庁が「今まで経験したことのない大雨が西日本を襲う」と異例の記者会見を行ったのは、7月5日の午後2時のことだった。しかし政府が本腰を入れて対策本部を立ち上げたのは、66時間後だったという。しかも5日の夜には、首相以下政府の要人を含む何十人もが、酒盛りに興じていたというではないか。

この飲み会に出席し記念写真に写った人々は、危機管理が全くなっていないというのは勿論のこと、国民の税金で政治家として働く人間として、その任を負うには不適格な人々といわざるを得ない。対応が後手に回ったことで、流れてしまった大事な命が幾つあったことだろう。このニュースを聞いて、私は残念というよりは怒りを抱いた。あり得ない。もうたくさんだ。国民の身に降りかかる不幸に無関心な政治家は要らない。

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2018/07/09

平成30年7月西日本豪雨

7月5日、夕方にさをりひろば江津で一斉に携帯アラームが鳴った。熊本の大雨に出た警報だった。あれから、九州の大雨に続いて、気象庁によれば過去に経験したことのない大雨が西日本各地に降るということだった。そして、その想像を絶する豪雨は本当に西日本各地を襲った。私は5日までに提出しなければならなかった大切な書類を仕上げることができないまま、今日になっている。あのアラーム以来気もそぞろ。落ち着かないったらない。

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週末が明けて月曜日。今日は7月9日である。共同通信によると、被害の状況は以下の通り。

「活発な梅雨前線による西日本豪雨の死者は9日、12府県で112人に上った。死者・行方不明者299人を出した1982年の長崎水害以降、最悪の被害となった。6府県の83人が安否不明で、消防や自衛隊による懸命な救助活動が続けられたが、広範囲の浸水で被害の全容は見えない。さらに拡大する恐れもある。気象庁などによると、西日本に停滞していた前線の活動は弱まり、各地で天候が回復した。ただ、これまでの記録的な豪雨により引き続き土砂災害に警戒するよう呼び掛けている。総務省消防庁によると、9日正午時点でも避難指示・勧告の対象は約180万人。」

皮肉にも、本日九州北部の梅雨が明けた。気温が高いので、湿気があろうがなんだろうが洗濯物がバリバリに乾いた。しかし心まで晴れ晴れとはいかない。今なお被災地で水が足りない中、大切な人が見つからない哀しみにある人、復旧のために働く人の気持ちはどんなであろう。

テレビを見ると、5日朝のオウム真理教幹部7名の死刑執行という不快なニュースは、この豪雨のニュースでかき消されたようだ。水道民営化という信じられないようなことが国会で決議され、アベ首相はこんな大災害があっても酒盛りだか休養だか知らないが表には出てこず、やっと本日非常災害対策本部が設置された。激甚災害に指定したのも今日やっと?雲隠れしてこそっとフランスに行きたかったのだろうか。これだけ被害が大きいと分かり、とうとう外遊はあきらめたようだが対応が遅きに失する。こんな指導者が国のトップとは嘆かわしいことだ。

平成は災害や事件続きの不幸な時代だった。厄払いに大仏建立が必要では?という巷の声も馬鹿にできない。こういう不安な民心を、独裁者がさらっていっては、本当に国が滅びてしまう。

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