映画「はちどり」
ストレスの多い生活でも、私を支える趣味は料理にドライブ、映画、韓国ドラマ、美術館というのは変わらない。中でも韓国ドラマは、びっくりするぐらいの頻度で見ている。熱中のあまり肩凝りが改善されないので、毎週通っている整骨院の先生からは「ほどほどに」という忠告を毎回いただく。しかし私の気分転換に相当効果があるのもご存じなので、笑いながらドラマの話の展開を聴いてくださる。ありがたい。Netflixの「愛の不時着」、「梨泰院クラス」等はとっくのとうに視聴済み。やはり泣いたり笑ったり、心を動かすのはいいことだ。
映画館へはレディースデイとかレイトショーなどで節約しながら、見逃せないものに限り出かけている。最近では、韓国映画「はちどり」が大変見応えのあるある内容だったので、ココに記録しておく。
心に残る映画だ。この映画でビューしたキム・ボラ監督の自叙伝的な内容だという。舞台は1994年のソウル。中学2年のウニは、餅屋を営む両親と兄、姉と団地で暮らしている。母の兄は、優秀な妹には進学を諦めさせ男だから大学へ行ったのに、心を病み自殺してしまう。餅屋の父は男尊女卑のひどい男性で、家庭内では普段から母を馬鹿にしたり娘たちを怒鳴ったり浮気までしている。母はストレスのためか、時々乖離状態になり、様子がおかしい。姉は受験に失敗し、ソウルから大きな橋を渡った先にある郊外の高校へバスで通っている。中学で生徒会長をしている兄は、高校受験のストレスからか妹のことを殴って憂さ晴らしをしている。ウニは屈折した心を抱え苦悩しているが、漢文を学ぶ塾の講師と出会ったことで、救いを感じる。淡々とした映像とともに日常が流れていき、そしてラストに思わぬ大惨事が待っていて…。
とにかく素晴らしいのひとこと。アカデミー賞を受賞した「パラサイト」も忘れがたい映画であったが、「はちどり」の深さには敵わない。両方好きだが、私は大変はちどりに感銘を受けた。観てよかった。
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