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2021年5月

2021/05/07

♪朝ごはんの歌

引越しが終わり朝の時間が贅沢になった。窓越しのテラスの先に公園の緑が見える。昨晩研いで水に浸けておいた玄米を炊飯器で炊く。米の炊ける匂いがする。

♪朝ごはんの歌(映画「コクリコ坂から」谷山浩子作詞/作曲、手嶌葵/歌) 

今朝は埋め立てゴミを出してもいい日だったと思うのだが、まだ定かではない。近所の人たちの動きを見てみよう。新しい家の棚と持っていた家具だけでは、調理器具や食器が収まらないのである。荷造りの段階で大分サヨナラしたものがあるが、新居の収納の段階でもさらに選別される。ゴミに出だされる物たち。今までありがとう。

今朝は昨日買ったネギの青い部分を刻んで入れた卵焼きを作る。弁当に入れるのだ。他には昨日と弁当と同じおかずだが、豚肉とタマネギのさっと煮たもの。昨夜は娘がカレーを作ってくれた。美味しかった。家族と食べる食事は美味しい。

ちょうど熊本地震から5年を記念して出版された本が私の勤める図書館に寄贈されたので、お礼に著者に電話をかけた。懐かしい先生とお話ししながら、「だれかと一緒にごはんを食べることの恵みやありがたみ」を感じた。コロナ禍は続く。今は東京にいる息子のことが、とにかく気がかりである。

「わかちあいの食卓」小泉基(著)

 

 

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2021/05/04

新しい生活

熊本に来て9年が経った。越してきた2012年3月は、原発事故から1年で、自分が移住するなら1年以内と決めていた期限の時だった。あの引越しは本当に大変で、横浜から荷出しして親切な友人に駅まで送ってもらい、それから飛行機で九州に移動。ホテル泊。翌日公団事務所に鍵をもらいに行って、それから荷物の運び込みを指示。4階なのに階段しかなくて、本当にしんどかった記憶がある。翌日だったかPCにログインしようとしたら、パスワードがどうしても思い出せなくて焦った。それから何日経っても思い出せなかった。本当に怖かった。

荷解きや新生活の買い出しを、無理して頑張ったせいで、股関節を痛めてしまい、それから何年も痛みを抱えて暮らした。仕事を探すのも大変で、勤めては辞め勤めては辞め。やっと落ち着いて気に入った職場に入れたのに、身分が嘱託だったので任期が終わればさようなら。2016年の4月は疲れ果て失意の底で、仕方ないからしばらく休養するしかないかと子どもの入学で忙しい新学期がスタートしたところで熊本地震。あれからの5年の日々も、それはそれは大変で、何度困り果てたことだろうか。そのたびに支えてくれる人たちがいて今日まで生きてきた。被災地支援のボランティア団体を運営したことは私らしくてよかったが、その材料などが片付けられなくて、家が荷物だらけになったまま数年。

実家の母のことで横浜と行ったり来たりの時期を経て久しぶりの就職は近くの病院。夜勤に振り当てられたので、地獄のような数ヶ月を過ごした。その後1年前にようやく移住前のように大学の図書館に勤められることになり生活が落ち着いた。子どももそれぞれ県外で学生になったので、住居費を抑える必要から転居を決意。それからこれまた色々あったのだが、5月から新しい家での生活が始まった。

ここは以前から気に入っていた町だが、住んでみると新しい発見があり、まるで数日の旅に出た気分である。この物件が気に入ったのは、横浜で住んでいた実家の離れととても似ていたからだ。ピアノが置けてバルコニーがあって、日当たりがよく中二階の部屋へ上がる階段の天窓が本当にそっくり。紹介してくれたのは近所に住む友人だ。結婚してからすぐ住んでいた物件だそうだ。ご縁に感謝である。~今日は引越ししてから4日目だが、荷物はなかなか片付かないし、思い通りでなかったことも幾つも出てきた。でも引越荷物の整理を何度も何度も手伝ってくれた親切な友人、何度も美味しい物を分けてくれた異国の友人、わざわざ戻った子どものおかげで無事に運び込めたのだからこれまた感謝でいっぱい。早速大喜びで子どもが弾くピアノを聴きながら、日当たりのよいバルコニー越しにグリーンを眺める。心地よい5月の風がカーテンを揺らす。これからは一番いい場所に物をしまって、今度こそ快適に暮らしたい。

引越しの翌日には、牧師夫妻が美味しいプリンを持って訪ねてくださった。とても嬉しかった。これからは色んな人を家に招いて、楽しい食卓を囲むことができたらいいと願っている。コロナ感染拡大防止といいつつ未だに開催中止とならないオリンピックで、日本人は思考停止に陥っている。さて、これから来る夏は、一体どんな夏になるのだろう。

 

 

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