吉村昭 『破獄』
社会人になったばかりのころ、同期入社の一番目立つひととしゃべっていたら、「俺はこんなに面白い小説を読んだことがない。」と勧めてくれたのがこの本。吉村昭の『破獄』。
以来20年たって初めて本屋で手に取り、購入。
いやいや、本当に面白かった。実話だというが、よく書けた小説だ。スパイダーマンのように牢の壁を這い上がり、天窓から逃げた男。虐げられれば虐げられるほど闘志を燃やしたその男は、4回の脱獄のはてに送られた刑務所で人間らしい生活を取り戻し、脱獄をあきらめたのだった。
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コメント
おはようさん!
ずいぶん昔に私も読みました。そして友人に薦められて映画「パピヨン」も見ました。
最近の話題にそういったこととは逆に、運命を受け入れた人間を描いた小説「刑場に消ゆ」があります。結構重い話なんですが心に響きますよ。
投稿: sada | 2007年10月 4日 (木) 09時49分
sadaさんへ。
「パピヨン」は見たいなあと思ってたんです。
>「刑場に消ゆ」
面白そうですね。ご紹介ありがとうございました!
投稿: ののか | 2007年10月 5日 (金) 21時56分
吉村昭の『破獄』といえば、私もずいぶん昔に文庫で読みましたねぇ。これもかなり古い話ですが、緒方拳の主演でテレビドラマになりましたね。
今頃反応してすみません~。
投稿: トマス | 2007年11月 1日 (木) 23時21分
トマスさんへ。
コメントありがとうございます(*^。^*)。
>緒方拳の主演でテレビドラマになりましたね。
おお、そうですか。きっとぴったりな配役だったと思います。
この本を読んで、厳しい環境だからこそ、それを打破するために全知力体力をつかって立ち向かった主人公にまず感動。そして最後に、温かい理解を得ることで脱獄をあきらめるところが面白いと私は思いました。
投稿: ののか | 2007年11月 2日 (金) 06時48分